第58回 社会貢献者表彰 受賞者一覧
(敬称略)
【功績の内容】
- 精神的・肉体的な著しい労苦、危険、劣悪な状況に耐え、他に尽くされた功績
- 困難な状況の中で黙々と努力し、社会と人間の安寧、幸福のために尽くされた功績
- 先駆性、独自性、模範性などを備えた活動により、社会に尽くされた功績
- 海の安全や環境保全、山や川などの自然環境や絶滅危惧種などの希少動物の保護に尽くされた功績
- 家庭で実子に限らず多くの子どもを養育されている功績
- その他の功績
一般社団法人 愛媛県摂食障害支援機構(愛媛県)
摂食障害への理解が進むよう「マゼンタリボン運動」を展開し啓発活動を続けている。摂食障害は、死亡率の高い疾患のひとつであるにも拘らず、世の中の理解が進まずに回復への環境が整っていない。低年齢化も社会問題化しており、10万枚ものパンフレットを作成し、愛媛県内のすべての小中学校、高校と自治体に配布している。>> 詳細・手記
推薦者/高山 良二
難病や重い障害をもつ子どもとそのご家族を東京エリアに招待し、夢のような時間を家族で過ごしてもらう活動を2007年から行っている。人工呼吸器などの医療的ケアが必要な病児が安心して旅行できるよう、医療専門家によるサポートを提供し、たくさんのボランティアスタッフと素敵な想い出づくりを応援している。>> 詳細・手記
推薦者/前川 篤
佐伯 昭夫(山口県)
1980年代中頃からボランティア活動を始め、難民支援などを行っていたNPO法人シャンティ山口に参加して以来、タイ北部の少数民族の暮らす山岳地帯の農業の促進や生活用水の調査設置、自然循環型のエコトイレシステムの開発と設置、保健衛生ワークショップの開催や教育支援などを30年以上にわたり続けている。>> 詳細・手記
推薦者/岩本 功
NGOベトナムの子ども達を支援する会(京都府)
ベトナムのベンチェ省で障がい児の学校・病院・早期支援センターの建設や医療機材の改善、医療や教育の専門家研修などを1990年から行っている。障がいの予防と早期発見のために、日本発祥の母子手帳をベトナムの保健省が唯一認める母子手帳として同国全土へ普及させた。障がい児たちを守る総合的な社会システムの構築に30年余り協力している。>> 詳細・手記
推薦者/井口 加代子
更生保護法人 しらふじ(島根県)
明治44年の設立以来、島根県唯一の更生保護施設として刑務所や少年院から釈放され、帰る場所の無い人たちを受け入れてきた。利用者の生活相談にのり社会復帰をサポートする。全国の更生保護施設のなかでも珍しい、ギャンブル依存症の回復プログラムを取り入れるなど、利用者の再犯防止に取り組んでいる。>> 詳細・手記
推薦者/中本 忠子
BLT子ども食堂(福島県)
「恩送り」と訳される、ペイフォワード制度を取り入れたBLTカフェを拠点に2020年から子ども食堂を開始した。福島市内の子育て世帯を対象にお弁当や食材を提供するほか、地域の人が置いた食料品や生活用品を、必要な人が利用出来る「みんなの食糧庫」も設置して繋がりのある社会を目指している。>> 詳細・手記
推薦者/NPO法人 チームふくしま / 株式会社 クラロン / 村田純子
NPO法人 さくらねうねう(熊本県)
熊本市でクリニックを開業している藤好建史医師が2017年に設立した野良猫の保護と不妊去勢手術を行うNPO。市内に増え始めた野良猫や子猫が悲惨な状況に置かれていることに心を傷め、むやみに数が増えないように活動を始めた。これまでに1,400頭を超える猫に手術を施している。>> 詳細・手記
推薦者/学校法人 昭德学園九州動物学院 学院長 德田昭彦
更生保護法人 旭川保護会(北海道)
北海道旭川市で大正12年から、刑務所や少年院を出た後、帰る場所のない人たちを受け入れ、社会復帰を後押ししている。最近ではバリアフリー化を図り、高齢や障がいがあるなどの処遇困難者を積極的に受け入れるほか、薬物処遇重点実施更生保護施設として回復プログラムを導入するなど、再犯を防ぐ活動を続けている。>> 詳細・手記
推薦者/更生保護法人 全国更生保護法人連盟
NPO法人 札幌微助人倶楽部(北海道)
高齢化、核家族化が進む中、介護保険などの公的サービスだけでは足りない部分をささやかに助け合い、あたたかい社会にしていこうと、1996年に設立した。買い物代行から雪かき、移送サービスを会員同士が助け合って行う、全国的にもユニークな生活支援有償ボランティア組織。>> 詳細・手記
推薦者/筒井 哲雄
NPO法人 グラウンドワーク三島(静岡県)
環境悪化が進んでいた静岡県三島市の源兵衛川を、英国発祥の「グラウンドワーク」の手法で、新たな水辺環境の再生と清流復活を成功させた。住民、行政、企業がパートナーシップを組んで行う活動で、三者の中核に存在する「専門性の高い仲介役的なNPO」としての組織づくりを目指して活動している。>> 詳細・手記
推薦者/千賀 裕太郎
健康で平和な世界をすべての人と分かち合うために、医師や看護師、学生などが中心となって1983年に結成された国際保健NGO。カンボジア、東ティモール、日本国内で、いのちを守る人を育てる保健医療支援事業を「すべての人に健康を」という理念の下、住民が主体となって行えるように実施している。>> 詳細・手記
推薦者/公益財団法人 笹川保健財団 会長 喜多 悦子
大分県フィリピン友好協会(大分県)
フィリピン出身の吉武ロドラさんが中心となり、大分県在住のフィリピン人の支援や交流、また母国への慈善活動を1995年から行っている。さらに県内のフィリピン人に介護教育を行って介護人材の育成と就労支援を行うなど、大分県とフィリピンの架け橋になる活動を続けている。>> 詳細・手記
推薦者/大分工業高等専門学校 足踏みミシンボランティア部
社会福祉法人 旭川いのちの電話(北海道)
全国で11番目に北海道旭川市に開設したいのちの電話。年中無休、ほぼ24時間体制で、全国から来る相談者からの電話をボランティアである相談員がかけ手の話やその言葉を傾聴し、心情を受け止め、精神保健・自殺予防につなげる活動を42年間継続して行っている。>> 詳細・手記
推薦者/社会福祉法人 北海道いのちの電話
NPO法人 日本こども支援協会(奈良県)
自身が里親になったことで、その必要性を実感した岩朝しのぶさんが啓発活動を行おうと2015年に設立した。日本では里親が少なく、多くの子どもを委託出来ていない状況を改善しようと、毎年全国一斉里親制度啓発キャンペーン「ONE Love」を展開。里親が必要な子どもの数と同じ4万5千枚のハート形カードを配布している。>> 詳細・手記
推薦者/NPO法人 日本こども支援協会
NPO法人 聖母(東京都)
アフリカのマラウイで幼稚園や小学校の給食支援を行っている。マラウイは子どもの死亡率が高く、その原因の半数は栄養失調によるもの。日本国内でマラウイ産コーヒーを販売した売り上げやイギリスのモベルコミュニケーションズからの支援を現地に届け、現地のスタッフが給食づくりや子どもたちの栄養管理を行っている。>> 詳細・手記
推薦者/梶 文太郎
NPO法人 DAREDEMO HERO(フィリピン)
2013年から、フィリピンの貧困問題の根本的な解決を目指し、貧困層の子どもたちに「誰でもヒーローになれる」というメッセージを伝えながら、リーダーとなって社会で活躍できる人材を育てようと、学習意欲の高い子どもたちを奨学生として大学卒業まで支援し、徹底したリーダー教育を行って社会に輩出している。>> 詳細・手記
推薦者/早川 穂乃花
テキスト訳グループ「あいフレンド」(福岡県)
視覚障がい者が文字情報をパソコンやスマートフォンなどのデジタル機器の音声で読めるようにする「テキスト訳」を行っている。東日本大震災をきっかけに震災や災害情報のテキストデータ化の要望が高まり、テキスト訳の講習会の修了生を中心にグループとして2015年に福岡市で発足した。九州で初めてのテキスト訳グループ。>> 詳細・手記
推薦者/社会福祉法人 福岡市社会福祉協議会
ガイドボランティアサークル「風車」(福岡県)
1981年から福岡市内で視覚障がい者の付き添いを支援するボランティア活動を行っている。通院や通学、買い物などの生活全般に加え、旅行や登山、スポーツなどのレジャーまでも支える活動へと広がり、毎年400件近い依頼に対応している。>> 詳細・手記
推薦者/社会福祉法人 福岡市社会福祉協議会
架け橋 長島・奈良を結ぶ会(奈良県)
1979年から岡山県内のハンセン病患療養所に通い、入所者との交流を保ち続け、彼らが制作した美術作品を世の中に紹介する美術展活動を35年にわたり行って来た。また、講演会や啓発活動を通じて、ハンセン病についての正しい史実や患者の生きた証を後世に伝える活動を続けている。>> 詳細・手記
推薦者/動物介在活動 ぷらす
グリーフサポートやまぐち(山口県)
大切な人を失った人が抱える悲しみや苦しみを和らげるグリーフサポートの有効性や重要性を多くの人に知ってもらおうと、2005年にピアカウンセリングから活動をスタートした。県内外から参加者が増え、看護師や社会福祉士などの専門家などが中心に運営する体制を整え、自助団体から支援団体へ活動を発展させている。>> 詳細・手記
推薦者/山口市市民活動センターさぽらんて
NPO法人 Trellis(石川県)
英語教育の専門家、田中夏生さんが2006年に設立した、ベトナムや東南アジアで日本語と英語講師のインターンシップを行うNPO。2017年にはベトナム政府からINGO組織として認可を受け、ダナン市のドンア大学と連携し、語学アシスタント講師を派遣して観光産業が急速に発展する同市で、語学習得による若者の就業の機会を広げている。>> 詳細・手記
推薦者/ドンア大学
一般社団法人 kuriya(東京都)
外国をルーツに持つ若者が多く通う定時制高校で、中退を予防する目的でキャリア教育プログラムやアートを取り入れた、多文化理解ワークショップなどを、海老原周子さんを中心に実施している。2018年からは政策提言活動も行い、文部科学省に働きかけ、外国籍等高校生の中退率等の調査を実現し、データを元に提言した支援策が採用された。>> 詳細・手記
推薦者/金聖源
窪田 祥吾(ラオス)
WHOラオス国事務所に母子保健担当医官として勤務している。 新型コロナウイルス感染症の流行に際し、同国の17の全ての県病院で職員に感染予防と治療のトレーニングを行い、コロナ禍にあっても必要な、妊婦健診や出産、小児健診などに備え、住民主体の対策強化を行うなど、同国の母子保健医療が滞ることがないよう活動している。>> 詳細・手記
推薦者/NPO法人 国際協力NGO IV-JAPAN 代表 冨永 幸子
山﨑 浩(長崎県)
児童養護施設の職員だった山﨑さんは、2015年に長崎市でファミリーホームを開設し、里子6人と実子2人の8人の子どもを夫人とともに育てている。一般社団法人日本ファミリーホーム協議会の一員として ファリミーホーム制度の普及と拡充、理解を深めてもらえるよう啓発活動を続けている。>> 詳細・手記
推薦者/一般社団法人 日本ファミリーホーム協議会
日光茅ボッチの会(栃木県)
栃木県日光市土呂部地区に残された半自然草原を消滅の危機から守るため、草原環境保全のための草刈り、牛の飼料となる茅ボッチ作り、獣害対策などを継続するとともに、若い世代を対象とした里山の魅力や重要性を伝えるワークショップなどを開催している。>> 詳細・手記
推薦者/馬場 菊代
NPO法人 丹波漆(京都府)
丹波漆の復興を目的に1986年に発足した丹波漆生産組合を前身とし、危機的な状況にある国内産漆を継続的に増産しようと活動している。漆の樹の苗作りから植栽、育成から漆搔きまでを行うため、植栽地の整備や管理も行いながら、漆掻き体験や漆掻き職人を目指す若者の勉強会を開催して日本の漆文化を守っている。>> 詳細・手記
推薦者/福知山市 文化・スポーツ振興課
株式会社 ヒューマン・コメディ(東京都)
代表取締役の三宅晶子さんは、社会復帰が困難な少年院や刑務所を出た人の生き直しを支えたいと、日本初の受刑者等専用求人誌「Chance!!(チャンス)」を2018年に創刊した。年に4回、全国の少年院や刑務所、拘置所などに配布。これまでに内定者200人以上を出す実績をあげている。>> 詳細・手記
推薦者/Paix.(ぺぺ) 井勝 めぐみ 北尾 真奈美
森下 誠(熊本県)
かつて、公害の影響で「死の海」と呼ばれていた熊本県水俣の海に2008年から潜り始め、海の生物の観察を続けるうちに、日本国内では116年ぶりとなる、タツノオトシゴの新種とされる「ヒメタツ」を発見した。以来ヒメタツの生態を記録し続け、学術的に貢献し講演活動を通じて蘇った水俣の海の様子を伝える啓発活動も行っている。>> 詳細・手記
推薦者/宇佐川 照孝
四国八十八ケ所ヘンロ小屋プロジェクト(大阪府)
四国の八十八ヶ寺を巡拝するお遍路さんを無償で支える「お接待」の慣習に着目していた、建築家の歌一洋さんが2000年から始めたプロジェクト。お遍路さんが休憩や仮眠をする小屋を建設している。地域のつながりや活性化、遍路文化の継承への願いも込め、これまでに58ヶ所に小屋を建ている。>> 詳細・手記
推薦者/奥村 昭夫
奨励賞の贈呈
- 過去に社会貢献者表彰を受賞され、顕著な活動を継続されている方々の中から、用途が明確な事業等に対し、当財団の運用益から賞金300万円を贈呈しています
社会福祉法人 風舎(平成25年度受賞者 宮崎県)
パン焼き溶岩窯の購入費用
ベトナム育英会(第46回受賞者 佐賀県)
ベトナム ティエン・フック・ニャン・アイ障害児施設にプールの建設費用
NPO法人Babyぽけっと(第49回受賞者 茨城県)
特別養子縁組真実告知のシンポジウム、全国にいる縁組家族の交流会開催費用等