社会貢献の功績
池田 廣枝
私が活動する会は結び合い、支え合い、助け合いを目的に、昭和 40 年 4 月宇部市に、社会奉仕団むすびの会として登録し、中学進学前の小学校六年生で恵まれない生徒に、寸法を合わせた仕立直しのセーラー服を贈ったのが活動の第一歩であった。同 47 年から男子学生服と女子セーラー服を全部新調して、毎年 2 月のバレンタインデーに贈り続けて早や 44 年になる。
その年によって贈る枚数は違うが、平成 21 年 2 月で約 2,064 着贈る事が出来ました。活動の中で一番印象に残るのは、制服を贈った生徒から届く礼状の中に、有難とう御座いましたとか、頑張りますと言う言葉を見た時は如何なる苦労も忘れてしまい、来年以降も贈り続けて行こうと新たなる力が湧き上がって来る。子供の健全育成に少しでも寄与出来たならば嬉しい事である。
私が始めにした労働奉仕は国立病院のおしめたたみであった。この頃はまだ奉仕と言う言葉を使っていた。月に 2 回、午前中に 1 回休んで正午迄の数時間を立ちづめで結構疲れたが、活動した後の充足感が心一杯に拡がり、ボランティアの面白さを知ったきっかけだったと思う。
始め8名で発足した会なので、学校からの要望が増えるにつれて全員には応じられない状態であった。私達はまず会員を増やし、会費を確実に徴収する為に個人訪問をし、知人に寄附をお願いし、業者さんの好意に縋ったりと色々知恵を絞った。これによりどうにか軌道に乗る様になった。
数々のボランティア活動を経験し、現在は学生服の寄贈、歳末助け合い募金への協力、バザーの実施(年6回~7回)、専門部会洋裁教室の自主的積極的な推進、出来上がった作品はバザーで販売している。施設への友愛訪問、地域の自治会の独居老人宅を訪問し安否確認や話し相手をする見守り訪問、高齢老人のふれあい晝食会と多岐に亘っている。学生服の寄贈で44年の間には資金面で多くの山坂があった。
地元の宇部日報に度度記事を書いて頂いたお蔭で、宇部市民に活動が宣伝されて応援や寄付を頂くとともに、宇部社協の協力により今日迄続けられた事を大変有難く幸に思っている。
今後は会員さんが、ボランティアが楽しくて待遠しいと思われる様な環境作りをする事だと思っている。顔を合わせた時のおシャベリの中に貴重な情報交換や心のつながりを感じ、お互いに親近感を持ってボランティアが出来る様に末永く続けて行きたいものである。また世代交替を積極的に進め、若い方に期待をしながら個人や団体の仲間として地域福祉の向上や新しい社会作りを目指していきたいと思う。
受賞の言葉
この度は社会貢献者表彰を頂き本当に有難うございました。厚く御礼を申し上げます。始めにお話を伺った時は晴天の霹靂で、この私がと暫く信じられませんでした。受賞当日式典が近付くにつれ緊張の度合いは増し常陸宮殿下、同妃殿下のご臨席の下、厳粛な雰囲気の中で貴重な体験をさせて頂きました。 感謝しております。 今後共健康の続く限り頑張って続けて参ります。