第60回社会貢献者として、NPO法人児童虐待防止協会の活動を表彰していただきまして誠にありがとうございます。当協会の活動にご支援とご協力いただきました多くの皆様にも感謝申し上げます。

私たちの団体は、児童虐待問題を防止・予防する目的で、全国で最初に設立された民間団体です。

私たちが理想とする社会は、どのような状況下に生まれた子どもであっても、愛情と環境に恵まれ、等しく人としての命と成長が大切にされる社会の実現です。

しかし、現実には多くの困難や課題が次々と生起し、その影響が無力な子どもたちに降り注がれています。この日本においても、児童虐待の全国件数は増加の一途をたどっており、2022年度の全国の児童相談所の対応件数は、21万9,170件になっています。

2000年に児童虐待防止法が制定・施行されて以降、国や自治体の取り組みは進展し、今は児童相談所と市区町村が中心になって支援する取り組みが全国的に構築されていますが、双方とも課題の多さに対処できていないというのが現実の姿です。

1990年、電話相談から始まった私たちの活動は、そこから30年以上にわたり、子どもと親に寄り添うことを大切に、家庭から地域へと支援を広げてきました。

しかし、問題の背景はそれぞれに特有で複雑です。個別のアプローチだけでは根本的な解決には至りません。解決のためには、既存の領域や枠組みを大きく越えて、多様な人材の専門性・経験・スキルを「つなぎ」合わせ、ともに考え続ける「場」が必要です。

私たちは、各領域で行政と民間との協働による取り組みが重要と考え、私たちのような「民間」の利点を生かした事業を展開し、子どもとその家庭を支援する体制の強化、そして支援者を含めたサポート体制を社会全体の「つながり」で構築していくことを目指しています。

今後も引き続き①「子どもの虐待ホットライン」で、匿名性を大事にしながら、子どもや親の相談を受け②自治体の保健センターと協働して、子育てに不安を抱えるお母さんたちに「安心して話せる場」を提供する「グループケア事業」を実施し③学校の依頼を受けて、「虐待予防授業」を行い、子どもたちが虐待についての正しい知識を習得し、虐待予防や、問題を解決する方法を身に着けられるように働きかけ④「要保護児童対策地域協議会」の調整機関である市区町村へのスーパーバイザーの派遣事業や担当者のための法定研修、支援者養成などを受託し⑤児童虐待について、多くの方に理解していただくために、基礎講座や実践講座、特別セミナー、Child Abuse研究会などを開催していきます。そして⑥児童虐待防止について、様々な分野の方に広く理解していただくために、2005年から始まった「オレンジリボン運動」の周知に努め、リーフレットやポスター、冊子などを発行し、情報発信に努めていきます。

私たちはこれからも、社会の多様な人材との「つながり」の中で「児童虐待」の問題を根本的に解決するための「解」を考え続け行動していく所存です。

これからもご理解とご支援を賜れば幸甚です。

よろしくお願い申し上げます。

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  H2Oサンタ　トークイベント2022 参加
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  オレンジフェスタ　マスク配布
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  電話相談
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  電話相談員ワーキング風景
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  研修事業部実践講座風景
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  関係機関懇話会 グループワーク風景
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  子ども支援事業高校への出前授業
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  事務局　スタッフ
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  自作ポスター２枚