MAINALI SACHIN、ALE MAGAR SUMAN、GHALE NIRAJ
2022年5月JR山陽本線海田市(かいたいち)駅付近の線路内で動けなくなってい高齢の夫婦を、広島福祉専門学校の留学生で、当時まだネパールから来日したばかりの3人が連携して線路内から救助し、重大事故を未然に防いだ。サチンさんとニラズさんは寮の近くの公園にいたが、そこへ切羽詰まった女性の声が聞こえてきたので2人は声の方角を探ると、線路の中で老夫婦が倒れもがいていて、自力では立ち上がれず、助けなしには脱出できない危険な状態と思われた。2人が公園から線路の方に駆け寄る途中、遅れてきたスマンさんが加わった。線路際まで来たが、線路は大きくカーブしていて列車の動きがわからなかったためスマンさんは駅が見える場所まで移動して列車の様子を確かめる役を引き受け、サチンさんとニラズさんは線路内に入り老夫婦のもとに向かった。認知症と思われるその男性の脇を抱えて歩き出したところ、突然警報機が鳴り遮断機も下りてきたので、スマンさんが伝えてくれる列車の動きを測って、列車を避けられる線路脇ヘー緒に移動し、通り過ぎるのを待った。直後に列車が通り過ぎ、線路から出て皆の無事を確認出来てひと息ついた後、老夫婦は礼を言って帰っていった。一連の出来事を近くで見ていた住民が警察に伝えたことで3人は警察署長から感謝状を授与された。
すばらしい賞をいただき、ありがとうございました。すばらしい表彰式も、ありがとうございました。日本に来てから毎日、学校と寮とアルバイトだけ行く生活ですから、夢のような時間でした。
わたしたちは、高齢の夫婦を助けましたが、ネパールでは困った人がいたら助けるのは当たり前です。だから受賞は、少し恥ずかしいです。
あの時、私も友達も、自分のことは考えませんでした。人のために一生懸命になって行動できたことが、私たちは一番うれしかったのです。でも、素晴らしい賞をもらって、またうれしくなりました。そして、ネパールにいる父が喜んで、授賞式に着るスーツを贈ってくれました。これもとてもうれしかったです。
日本に来て、一つのことから、多くのうれしいことが生まれました。本当にありがとうございました。
MAINALI SACHIN
すばらしい賞をいただきまして、ありがとうございました。
わたしたちはネパールで普通に暮らしていました。でも日本に来たら、小さな子供のように何もできなくなりました。言葉がわかりません、いろいろなルールや、やり方が違います。ネパールでは車を運転していたのに、日本ではバイクの免許もまだとれません。大人なのに、何もできなくなりました。でも、人を助けることができました。私は、それが一番うれしかったです。
日本で何もできない私たちに、助けてと言ってくれたおばあさん、ありがとうございます。それを表彰してくれた皆さん、ありがとうございました。
GHALE NIRAJ
表彰していただき、まことにありがとうございます。大変素晴らしい表彰式や、貴財団の働きを知り、他の受賞した皆さんに会い、日本の豊かさに驚きました。
表彰式の時、どんな人が受賞しているのか知りたいと思いました。日本語能力がまだ低いし、日本の文化がよくわかりませんので、多くの説明がわかりませんでした。でも、私たちのように普通のことを1回した人はいません、長い間努力して人を助けている人が受賞したことはわかりました。受賞は本当にうれしかったのですが、他の人達と違うので、私たちが受賞してよかったのでしょうか、と考えました。
でも、ネパールの両親はとても喜んでくれました。今私は日本にいて両親の手伝いは何もできなくなりましたが、少し親孝行ができました。表彰していただき、本当にありがとうございました。この表彰を誇りに、日本で頑張ります。
ALE MAGAR SUMAN