受賞者紹介

第60回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん あきや・あきちかつようさぽーとさが

NPO法人 空家・空地活用サポートSAGA

(佐賀県)
NPO法人 空家・空地活用サポートSAGA 代表理事 塚原功
代表理事 塚原 功

佐賀県で空家・空地問題の解決を軸として、様々な社会課題の解決に取り組んでいる団体。塚原功さんは、ハウスメーカーで培った経験を基に建築士、司法書士等、士業と連携し空家対策ネットワークを構築。2016年に現NPO法人を設立した。現在、行政・市民活動団体・企業・地域コミュニティと地域課題の解決に連携して取り組んでいる。これまで解決した空家問題は100件以上。空き家を利用した、居住支援では3年で70組ほどの入居支援の実績がある。2022年4月には日本財団の助成でこども第三の居場所を開設し、多世代で交流しながら、こどもの成長を見守る場所として運営している。又、同年5月には空き家を利用し、生活困窮している一人親家庭を対象に、寄付で集めた食品や日用品などを、24時間無料で持ち帰る事が出来る施設「佐賀コミュニティフリッジ」を九州で初めて開設した。広大な空地を活用した災害支援拠点や、大学の空き校舎を利用した、食と災害支援のセントラル倉庫のプロデュースや、外国人留学生向けのシェアハウス・CSO向けのシェアオフィス、他に福祉施設等向けに空き家を提供している。

推薦者:佐賀県 県民環境部長 古賀 英敏

団体の活動及び感想・展望

今回、この様な素晴らしい賞を頂いた事への感謝の念と共に、地方の小さな団体にまでスポットをあてて頂いた事に大変驚いております。本当にありがとうございました。さて、私共は団体名が示すように地域の個々の空き家や空地の困りごとを解決する事を使命として、2016年5月に産声をあげました。

それと同時に私共すべての活動のベースとなる士業等との「空家対策ネットワーク」を構築し、それ以降様々な空家・空地問題の解決を第一の活動としております。第二に中心市街地の店舗付き住居の空き家を利活用し、CSO(市民社会組織)等が低料金で利用できる「シェアオフィスの運営」をしており、そこを拠点として行政・民間企業・CSOと連携し「中心市街地の活性化」に取組んでおります。第三に、独居高齢者、外国人、ひとり親家庭の方達等(住宅確保要配慮者)が、何らかの理由で新たに住まいを確保しなければならない状況に陥った時、その属性で入居を拒まれるケースが社会的問題となっている為、団体の強みを活かし住宅確保要配慮者居住支援法人として「居住支援」を行っております。

第四に災害時の「被災者の仮住まい」や県外からの災害支援団体の「拠点確保」大規模な災害支援団体の災害支援基地の総合プロデュース等も手掛けております。第五に、シェアオフィスの空きスペースを利用して、こどもの貧困や孤立対策の為の「こども第三の居場所の運営」。第六に寄付で集めた食品や日用品を登録した貧困のひとり親家庭が、24時間好きな時に利用できる「コミュニティフリッジ(まちの冷蔵庫)の運営」。そして大学の空きスペースを有効活用し、自団体も含め、食支援を行っている多数の団体が、食品や日用品等を共同で備蓄できる「セントラル倉庫」の総合プロデュースなど、いずれの活動も当団体が得意とする空き家の利活用を軸として、行政・CSO・企業等と連携し取組んでおります。

こういった取組の評価が今回受賞につながったのかと思うと、正直大変嬉しく思いますし、日頃より私共の活動を支援して頂いている方々や、連携して様々なプロジェクトに取り組んでいる他団体に対して感謝の念でいっぱいです。

この受賞を機に、今後も当団体の得意分野である空き家と、社会課題を結びつけることで生まれる、更なる社会課題の解決を目指し活動したいと思います。

  • 空き家対策ネットワーク協議風景
    空き家対策ネットワーク協議風景
  • 空き家対策セミナー登壇風景
    空き家対策セミナー登壇風景
  • 佐賀空き家地域円卓会議風景
    佐賀空き家地域円卓会議風景
  • コミュニテイースペース付シェアハウス開所式
    コミュニテイースペース付シェアハウス開所式
  • 居住支援ネットワーク勉強会風景
    居住支援ネットワーク勉強会風景
  • こどもの居場所そらBBQ風景
    こどもの居場所そらBBQ風景
  • コミュニティフリッジ 内部
    コミュニティフリッジ 内部
  • 佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)災害支援風景
    佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)災害支援風景
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