鹿児島市更生保護女性会
1953年6月に鹿児島市で「ともしび婦人会」として発足した同会は、専業主婦が母性的愛情をもって社会貢献を行う団体として活動を開始。昭和44年からは、刑務所等から仮出所しても身元引受人もない人が、社会に戻る準備期間として滞在する、更生保護施設・更生保護法人草牟田寮で、毎週土曜日の夕食・翌日の朝食と昼食の3食を調理する、炊事奉仕活動を、50年以上にわたり続けている。母の心、家庭の味を以って、寮生に心の平和を取り戻し、社会復帰に向けて頑張って欲しいと心を込めて食事を作る。翌日の昼食はカレーと決まっていて、寮生たちはそれを楽しみに、仕事に出かける。炊事奉仕の他にも、街頭での募金活動や、桜島の噴煙で灰が積もる児童養護施設の大掃除、手縫いの雑巾の提供等、女性ならではのきめ細やかな、心優しい活動を続けている。
この度は社会貢献者表彰をして頂き、また素晴らしく感動的な授賞式に御招待頂き、心から感謝申し上げます。私たちの目頃の地道な活動が認められ、大変うれしく思っています。
鹿児勘市更生保護女性会は1953隼6月28日に「ともしび婦人会」として発足し、幾多の改名を繰り返し今日に至り、2023年には創立70周年を迎えようとしています。
私たちの団体は更生保識の心を広め、あやまちに陥った人たちの更生のための支えになることを基本理念に、研修を始めとし、様々なボランティア活動を続けて参りました。
その中のひとつがこの度の表彰の対象であります更生保護法人「草牟田寮」炊事奉仕です。この炊事奉仕の始まりは、1969年の「社会を明るくする運動」月間中だけの炊事奉仕でした。しかし、1976年からは年間を通して毎週1回、木曜日に実施しておりました。木耀日の夕食、金曜日の朝食・金曜臼の昼食を作っており、金曜日の昼食は寮生が仕事に持っていくお弁当を詰めていたことを思い出します。
1995年「草牟田寮」が改築したことをきっかけに木曜日から土曜日へと曜日を変更しました。そして日曜日の昼食は「カレーライス」と決められ、土曜日の夕食はそれぞれの担当が工夫を凝らし、献立を作成し、「おふくろの味をと心を込めて、調理しておりますが、日曜日のカレーライスは寮生にとても人気で「小さい頃食べた味だ」「おふくろのカレーを思い出し、更生するぞと誓います」等の声が私たちにも届けられ、大変嬉しく、心の励みになっています。毎週のカレーですが作り手が違うと毎週違った味があるようです。
また「草牟田寮」の寮生とは毎年、年末に餅つきを手伝い交流も深め、楽しいひと時をすごしています。1969年以来続けて参りました炊事奉仕は今年で5年を迎えています。毎週4名を1組として年間48週程度、土曜日がお正月と重なった時以外は休むことはありません。会員にとっては年間大体2回当番が回って来ますが、皆協力的で、楽しい食事作りをしております。毎週20名余りの男性たちの食事作りは高齢化が進む中で困難な時もありますが皆で力を合わせ、心をひとつにしてこれからも頑張っていきたいと思います。それがこの度の賞にご推薦下さった「草牟田寮」へのご恩返しになればと思っています。
この度の受賞に恥じぬように、増分たちにできること」「自分たちにしかできないこと」を心に刻み、この表彰を励みに活動を続けていきたいと思います。会員を代表し、改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
会長 德田 繁代