認定NPO法人 日本車椅子レクダンス協会
高齢者や障がいのある人たちが楽しめるように、車椅子を活用した、社交ダンスやフォークダンス、レクリエーションダンスを完全無償ボランティアで行っている団体。元自衛官の黒木さんは17歳の時、自転車で旅行中、雨宿りで熊本県の障がい児支援施設に立ち寄って、その子どもたちと遊んだことがきっかけでボランティア活動に取組むようになった。その後も、自衛官として全国を転々としながら充実した人生を送るも、高齢者や障がい者支援施設を訪問、ボランティアを続けた。ある時、社交ダンスと出逢い、「障がいの有無に関わらず、誰でも楽しめる」と感じ、車椅子の人と踊れるように車椅子社交ダンスを体系化、その後普及のために、インストラクター養成講座を開講、その様子がTVで取り上げられると話題になり、全国各地に支部が立ち上がった。さらに黒木さんは、動きやルールが複雑な社交ダンスよりも、シンプルな振付で気軽に参加してもらえる、レクリエーションダンス、車椅子レクダンスを発案。すると参加者が増加。誕生したインストラクターはこれまでに1万人以上、全国に448の支部を設立。会員の高齢化とコロナ禍で減少したが、まだ半数程度が活動している。日本レクリエーション協会で唯一の福祉レク専門の種目団体として、全国及び海外にも活動を広げている。
とても名誉な賞を受賞しまして、深く感謝申し上げます。活動に対しましての何よりの励みとなります。誠に有難うございました。
私達の活動の原点でありますボランティア活動は、57年前に私が高校3年生の時、受験を防衛大学校だけに絞った事がきっかけで始まりました。受験が11月に終わって、3月の発表を待つ間、級友は受験勉強を続けているので、一人でサイクリング等で心身を鍛えていました。ある時、にわか雨に遭い、雨宿りした建物が特別養護学校でした。そこで、子供達との触れ合いの中から、自分は健康で体力もあり、とても恵まれていると実感しました。進学した後も、その学園に通うようになり、自衛隊でも継続し、障がいのある人に対して、支援することは人としての義務だと考えるようになりました。
全国の自衛隊で勤務しながら、やれる範囲でのボランティア活動をやってきました。その過程で、障がいがあると楽しめる種目に限りがあり、指導者も少ないという事に気付き、車椅子を利用したダンスを考案し、日本中で講習会を行って指導者を養成し、法人化して全国に支部を設立し、誰でもどこででもダンスが楽しめる社会環境を創ってきました。仲間は全国で、施設訪問等を楽しんでいます。
日本中を回って、448の支部と約1万人の指導者を創ってきましたが、27年経ちまして、仲間の高齢化及び今回のコロナ禍で、活動が縮小しています。今回の受賞がきっかけで、また活動が広まり、若者の後継者が誕生してくれることを願っています。
受賞に当たりまして、私と共に活動していただいております全国の会員の皆様、そしてこれまで私の活動を身近で支えてくれた家族に、心より感謝申し上げます。今年迎えます金婚式の、良い想い出となりました。どうも有難うございました。