受賞者紹介

第59回 社会貢献者表彰
おかやまみせいねんこうけんしえんせんたーえがお

NPO法人 岡山未成年後見支援センターえがお

(岡山県)
NPO法人 岡山未成年後見支援センターえがお 理事長 竹内 俊一
理事長 竹内 俊一

岡山市で2012年に設立し、未成年者を対象とした後見人の活動を行っている国内初の団体。これまでに56人の子どもに携わってきた。成年後見人の場合、被後見人は老化や認知等に伴い財産管理をはじめとした支援が必要となることから助成制度が完備されている。一方、未成年は進学や就職を控えているなど、成人とは対応が全く違う他、後見人活動の助成が認められるには要件が厳しい。59人の会費で運営する厳しい状況であり、スタッフは弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士等の職業に就いている。未成年被後見人の支援は、児童養護施設や乳児院、学校からの要請に基づき行うため連携が求められる。親が居てもその親に障がいがある、虐待や育児放棄、反社会勢力との付き合いがある等のケースにも対応する。一人の被後見人に、心のケアを行う身上監護と、金銭管理等を中心とした財産管理を二人で担当する。18歳までが未成年となったが、その後も成年後見人等に引継ぎながら関りを持ち続ける必要がある子どもが多い。後見人がいることで、被後見人が学校でいじめ等に遭った場合、専門的な対応に結びつくケースもある。また、活動に関する認知度を高めるためのフォーラムも、定期的に開催している。

推薦者:認定NPO法人おかやま入居支援センター
  1. 平成23年に未成年後見が法人でも活動できるように民法の改正がなされたことを受けて、平成24年11月29日、全国で初めて未成年後見を法人で受けることを主目的とする「NPO法人岡山未成年後見支援センターえがお」は設立されました。
    参加者は、令和5年7月3日時点で、弁護士・司法書士・行政書士・税理士・社会福祉士・精神保健福祉士・保健師・臨床心理士・公認心理士・保育士・社会保険労務士など、正会員59名、賛助会員23名です。受任累計数は57人で、現時点でも、全国で唯一の未成年後見に特化した法人ということになります。
  2. 受任のルートは、児童相談所からと家庭裁判所からがほとんどです。個人での受任では対応が困難な事案の受け入れ先となっています。それぞれの事案について、各社会資源を繋げて支援チームを構築していき、本人の遭遇する課題について、チームビルドしていくというコンセプトで活動しています。
  3. 本人の特性としては、愛着障害や発達障害などを抱えるこどもが多いですが、ひとりひとり自己肯定感を獲得するプロセスが、私としてもワクワクします。最近、ヤングケアラーの存在について、いろいろな知見が公表されていく中で、「えがお」が関わった事案にもヤングケアラーが存在することは判明し、その支援体制について、別法人(NPO法人こども・若者支援センターもみの木)も設立しながら、取り組んでいます。
  4. いずれにせよ、成人後に自立できる人とそこまで達成できなかった人と分かれますが、後者についても、何らかの支援体制に結びつけるようにしています。長い人生において、自己肯定感を持てるかどうかは、本人にとってとても大きな意味を有すると思いますので、成人後も支援の必要な人には、新たな支援者に繋ぐ努力が必要と考えています。宜しくお願い致します。
  • えがおフォーラム
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  • 設立記念フォーラム
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    「えがお」パンフレット
  • 山陽新聞(2013.9.30)
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  • 山陽新聞(2012.8.27)
    山陽新聞(2012.8.27)
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