NPO法人 セカンドハーベスト京都
安全に食べられるにも関わらず廃棄されていた食品を集め、支援を必要とする人々を支える団体等に無償で提供する活動を通して、京都における食品ロスの削減とフードセーフティネットを両立させる社会インフラのひとつとなることを目的に2015年12月に設立。企業・団体や個人から提供された食品を生活困窮者支援団体や福祉施設などへ無償で提供する「定期配送」のほか、行政や支援施設の要請で生活困窮者に食品を緊急支援する活動を行っている。また家庭で余った食品を商業施設やイベント会場に持ち寄ってもらう「フードドライブ」活動も常設型や定期開催型を併せて実施し、こども支援プロジェクトでは学校給食のない、夏休みなどの長期休暇中に就学援助需給世帯に食品を直接届けるプロジェクトも行っている。フードバンクの食品取扱量は年々増え、昨年度は40を超える団体や60名余りの個人が参加し、21トンを超える食品量を取り扱った。
現在48の団体に食品を届けているが、食品の種類のバランスなども考え、寄贈品で賄えない食品は別途寄付金で食材を購入して補って提供している。今後も福祉制度でカバーできない部分に直接ピンポイントで支援していきたい。
この度は、受賞の栄誉に預かり誠にありがとうございました。私どもにとりまして初の大きな栄誉で大変ありがたく感謝しております。
フードバンク団体としては2014年以来の受賞になるようで、私どもより先行して結成された先達の団体よりも早くに頂くことになり大変恐縮ではございます。
私どもは、京都を中心に活動するフードバンク団体です。フードバンクは未利用のまま、そのままであれば廃棄されてしまう食品などを廃棄処理にならないよう、食べ物をレスキューし、必要とする方々や支援されている団体に無償で分配します。
活動は3つの種類があります、活動の中核である「フードバンク」活動は企業や市民から寄せられた未利用の寄贈品を福祉施設や支援活動をされている団体などにお届け致します。
2つ目の「こども支援プロジェクト」は就学援助を受けている子育て世帯に学校や教育委員会からプロジェクトの案内を出し、希望される世帯に給食のなくなる長期休暇に食品を宅配便で届けるものです。
この活動をはじめたきっかけは学校の先生方とお話してるなかで、「夏休みなどの長期休暇があけてくると、痩せてるこども達がいる」という話しを伺ってからでした。2020年で3年目となり支援世帯も、394世帯904名のこどもたちに食品を届ける規模になってまいりました。
3つ目は、「食のセーフティーネット事業」で行政の福祉事務所や社会福祉協議会などに生活相談にこられた人に対し窓口のソーシャルワーカーが必要と考えた場合、支援要請が私どもにあり宅配便で支援食品を届けるものです。本年は新型コロナウィルスの影響で「パートで希望のシフトに入れなく収入が減った」「会社から解雇された」「再就職が難しい」と例年よりも多くの支援要請が入ってきております。
京都では「フードバンクです」と行政に電話しても「ソフトバンクは間に合ってます」と言われるほどフードバンクの知名度は低いなかではありますが、府民の中では少しづつ賛同の輪が広がりはじめています
国内では安全に食べられるにも関わらず廃棄されてしまっている「食品ロス」が事業系、家庭系合わせて年間612万トンあり「食品ロス大国」という不名誉な冠がつけられております。その一方で生活が苦しく1日1食だけにしている方や、先述のように痩せて来るこどもたちもいます。この食の不均衡を是正し必要とされる方々に食を届けるフードセーフティを構築するためにこれからも努めてまいる所存です。
普段人目につかない活動ですが、この度の栄誉は活動にスポットライトを当てて頂けたという点でも大変ありがたいものでした。ありがとうございました。
理事長 澤田 政明