「第5回 こども読書推進賞」は推薦件数181件の中から、黒木秀子さん(千葉県千葉市稲毛区)の受賞が決定しました。副賞の「日本財団賞」として、受賞者の活動に関わる図書館に50万円相当の図書が贈られます。
また、今回の候補の中から優れたこども読書推進の活動を行っている4件の推薦候補者に、今後の一層の活動内容の充実が期待でき、関連地域等の読書推進活動の奨励に寄与しうるとして、とくに奨励賞が贈られます。 |
■ 第5回 「こども読書推進賞」受賞者 |
◇ 黒木 秀子 (千葉県千葉市稲毛区) |
推薦者:社会貢献支援財団 |
スペインのM.サルト氏のグループが、子どもの読書力を引き出すために1970年代以降開発を続けてきた「読書へのアニマシオン」の実施ノウハウを日本に導入し、その普及に貢献した。
サルト氏の著書「読書へのアニマシオン」が‘97年に邦訳出版されたことをきっかけに地域の子供たちへのアニマシオンの実践を試み、スペインでサルト氏による指導者研修を自ら受講して得た知見を教職員研修会などで紹介してアニマシオンの正しい理解と普及に努めた。さらに、2001年から70回以上にわたり月例アニマシオン勉強会を主宰し、アニマシオン研究会やセミナーの講師を数多く務めるなど、日本におけるアニマシオンの実践を支援して子どもたちの読書力向上に貢献した。 >>詳細 |
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2007年6月26日に、表彰式を行いました。黒木秀子さん(前列中央)に表彰状と副賞の目録が贈られました。 |
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【奨励賞】 高山市立松倉中学校 (岐阜県高山市) |
推薦者:高山市教育委員会 |
学校図書館に返却本のコーナーを設け、生徒が返却した本を1週間ほど展示することにより、生徒自身による図書紹介として生徒の読書意欲の増進に効果を上げている。また、図書館の購入図書の選書は生徒の希望図書や学習に沿った資料を厳選している。読書活動は週1回50分の授業時間に行い、毎日の細切れの読書は行わない。読書の場所は教室ではなく図書館に統一し、選書を重視して50分の最初の10分は選書の時間とする。読書記録は本の表題のみとし感想は求めない。感想を書くことが読書の最終目的とならないようにするためである。 |
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【奨励賞】 パパ’S絵本プロジェクト伊那 (長野県伊那市) |
推薦者:伊那市立新山小学校 |
家庭で読み聞かせをする父親を増やすことを目的に、音楽ライブ演奏を交えて子供たちに読み聞かせを行う父親グループである。
東京の「パパ‘S絵本プロジェクト」が伊那市立図書館で行ったライブ演奏と読み聞かせに触発されて、平成16年4月、伊那市在住の父親5人が同様の活動を伊那で行おうと「パパ’S絵本プロジェクト」伊那支部を結成し、土日祝日の休みを利用して活動を開始した。
「とにかく楽しい読み聞かせ」をモットーにした歌あり踊りありのライブ演奏と読み聞かせは大人気となり、家庭で絵本の読み聞かせをする父親も増えてきた。 |
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【奨励賞】 豊川市立代田中学校 (愛知県豊川市) |
推薦者:豊川市立代田中学校 |
平成16年度から、3年生を対象にして一人一冊図書購入運動「マイ ブック プロジェクト」を実施している。これは、生徒各自が書店に行き、一人2000円以内で好きな本を選んで購入して朝の読書の時間に読み、読み終わると学級文庫に入れ、紹介文を書いて学級の友達に薦めるという活動である。生徒たちに人気のある本が揃うことで読書意欲の喚起に効果を上げている。
また、校舎中庭に木製の「読書デッキ」を設置して読み聞かせの場として活用し、ゆったりと本に親しむ空間として好評である。 |
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【奨励賞】 岡崎市立根石小学校 (愛知県岡崎市) |
推薦者:岡崎市教育委員会 |
週4日、朝の20分間、担任による読みきかせを29年間にわたり続けている。また、毎年、「本を紹介する会」「夏季研修」「全担任(27学級)が実施する読書授業研究会」などの現職研修を行い、教師の力量を高めてきた。29年前から一貫して、甲斐睦朗 元国語国立研究所所長(現京都橘大学教授)の指導を受けている。
さらに、四半世紀以上にわたる読書教育の歴史の中で選ばれてきた約900冊の図書を収めた本棚「読書の森」とそれらをまとめた「年間読書計画」及び「とっておきの一冊」と名付けた資料は、読書指導の手引書として全国的な評価を得ている。日本各地からの参加者も多い。 |
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