平成4年、千葉県船橋市より天城湯ヶ島町へ転居。同町の自然環境には満足したものの、町に図書館もなく(小さな図書室がその役割をしていた)、小学校の図書室は30年前と変わらないことに驚き、子どもたちに読ませたい本が入手困難なため、できることから動いていこうと思い、家庭文庫の開設を決意した。町の小さな図書室で「おはなし会」を開始し、1年後の平成5年に「わんぱく文庫」を自宅に開設した。
1年間の準備期間に、自分で買ったり、人から譲ってもらったりして約800冊を集めた。転居前は仲間の主婦らと共に集会所を借りて地域文庫を開き、児童文学の専門家の下で絵本やお話について勉強していただけに、子どもたちにとっていい本だけをそろえたいと考え、また絵本や子供向けとされている本の中にも子どもたちに渡したくない本があるので、「わんぱく文庫」の蔵書は厳しく選び抜いた。現在の蔵書冊数は、約3000冊になった。
また「おはなし会の出前」と称して幼稚園や小学校に出掛け、「絵本講座」と称し学校PTAや先生方に読書環境づくりの大切さを訴え、湯ヶ島小学校の本の整理を行い、また購入のアドバイス等を行っている。平成8年より学校と協力しあい「朝の読み聞かせ教室」(現在は「お話の玉手箱」の時間と呼ばれ週2回行われている)を開設した。さらに子どもの文化環境を豊かにするため、大人の資質向上を目指し、仲間と共に勉強会を開き、「チルドレンズ・ミュージアム」(こども博物館)設置のための活動も行っている。
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