社会貢献の功績
高本 エリック
高本 スーザン
東日本大震災発生以来、石巻市を何度も訪れ瓦礫撤去作業などのボランティア活動を行う内、翌年に一家で兵庫県から同市に移住した。地元の女性たちが働く場所を求めている事を知った夫妻は、瓦礫撤去の際に見た陶磁器のカケラをリメイクしたアクセサリー作りを思いつき、女性たちやボランティア仲間とサンプルづくり、ジュエリー作りの技術習得を始め、2012年に「のぞみ(希)プロジェクト」を設立して雇用を創出している。ジュエリーはこれまでに38ヵ国へのネット販売を中心に約3万個販売された。
外国人として、今回の授賞式の参加にあたり、何を期待すればいいのかわかりませんでしたが、このような賞をいただけてとても光栄であると同時に、驚きで言葉がみつかりませんでした。他の受賞者の方々の活動を知ることができ、またその方たちと同じように表彰されたということに、とても心へりくだる思いです。今回の受賞者の方々のように、自己犠牲を払ってでも国内・海外を問わず周りの人のために貢献していることを認識される事は日本の社会にとって、とても重要な事の様に思います。自分たちがこの受賞に値する様には自分たちでは思いませんが、今回この様な授賞式によんでいただき、また石巻での活動を紹介していただけた事は、私たちにとってとても光栄な事であります。本当にありがとうございました。
今回の受賞は 、私たちが石巻で活動している団体ビーワンの同僚たちを代表して受賞したという様に受け止めています。ビーワンは震災後に様々な土地から被災地に引っ越して来た日本人、アメリカ人のクリスチャンから成り立っている団体です。ビーワンはこの6年間、様々な形で被災地の方々の癒しのプロセスに寄り添って来ました。その一つとして始まったのが、のぞみプロジェクトです。のぞみプロジェクトは石巻の女性の雇用を創出するため、瓦礫撤去の際に出た陶磁器のカケラをリメイクしたアクセサリーを作り、販売する会社です。今までに30人以上の女性を雇用し、ジュエリーはネット販売を中心に40カ国へ約3万個販売されました。
この6年間のビーワンでの活動の中でとても喜ばしい成果は、石巻の友達と共に、他の災害被災地(和歌山市、常総市、岩泉、熊本等)へ奉仕活動に行けた事です。石巻の被災者の方々が、他の地で同じ様に家や家族を失った方々に寄り添い、手伝い、励ます事によって、自分たちも受け取るだけではなく与える事ができるという事が、彼らにとっての癒しのプロセスにとても重要だと感じました。聖書に『いのちを救おうと思う者はそれを失い、わたしのためにいのちを失う者は、それを見いだすのです。』という言葉があります。私たちはこの聖句が大好きです。石巻のために引っ越すと決めた事は、とても良い決断だったと今でも思っています。ですから東北の友人、石巻の大好きな女性たち、そして共に働く同僚たちを代表して、この賞をいただきたいと思います。