社会貢献の功績
社会福祉法人 温友会 いずみ通所センター
松若 貞二
大阪府高石市で昭和53年から松若和子さんが自宅を開放して障がいのある人のための授産施設を開設し、同59年に認可された。現在80名の園生が送迎バスにより通所し、10社以上の企業から受注した製品の袋づめや箱の組み立てなどの仕事に励む。また保護者の相談に乗ったり、野外活動や旅行会も行うなど、障がいを持っている人たちが人権を尊重され、ひとりの人間として住み慣れた場所であたりまえの生活を送ることができるよう「生きがいと夢が持てるような生活」の実現を目標に活動している。
「社会貢献者表彰の栄誉に浴し」
第47回社会貢献者表彰の栄誉に浴し、理事長、役員、関係者一同、心から喜び身に余る光栄と思っています。
受賞式には私と推薦者と共に身の引き締まる思いで参列させて頂きましたが、安倍会長、内館選考委員長、笹川日本財団会長の温かいお言葉を感慨深く拝聴させていただき、これから先も社会貢献活動を継続していく意義を改めて認識いたしました。
当施設は昭和53年に現理事長宅の一角に知的な障がいを持つ人たちの無認可作業所として発足し、昭和59年に理事長所有の遊休不動産を寄贈し、社会福祉法人の認可を受け設立されました。創設来38年になります。開所する迄は今の様な知的障がい者への認知度も低く偏見のある時代であったため、理解を得ることが難しく、何度も地域住民との対話を重ね設立された施設であります。その後、創設来の理念である障がいを持っている人たちが人権を尊重され、ひとりの人間として住み慣れた場所であたりまえの生活を送ることができるよう「生きがいと夢を持てるような生活」の実現を目標に活動してきました。自宅以外の第二の居場所づくりを目指してきました。しかしながら、昨今の度重なる障がい福祉制度の変遷の中で施設の経営事態も大きく変貌し利用者の経済的自立も問われることとなってきました。そんな中10月28日の産経新聞の正論の中で笹川陽平会長が掲載された就労継続支援B型の利用者工賃の記事は今、当施設の喫緊の課題といえます。就職が不可能な障がい者の工賃をどう引上げていくか?記述通り我々施設の意識改革が求められていると痛感いたしました。縁あって今回の受賞懇親会で大分県別府市の社会福祉法人太陽の家様と同じテーブルをご配慮いただきお話を聞く中、是非訪問したいと思っております。
この様な機会を作ってくれたのも私にとっては大きな収穫であったと思っています。又、当施設以外の50の個人、法人のご紹介を受け、様々な社会貢献の取り組みをされていることを知り、今まさに社会福祉法人が直面している地域における公益的な取り組みへのヒントを頂戴した有意義な受賞式となりました。
最後に社会貢献支援財団の役員様、職員の皆様には心細やかなご配慮をいただき心よりお礼申し上げます。
常務理事 松若 貞二