社会貢献の功績
特定非営利活動法人 宮前ふれあいの家
不慮の事故や病気で身体に障がいを抱え、家に閉じこもりがちな人たちが、精神的な自立を取り戻せるようにと、松浦悦子氏が中心となり神奈川県川崎市宮前区に平成14年に設立された障害者地域作業所。松浦氏のご主人が病気で退職を余儀なくされ、その後再就職を目指し懸命に就職活動をしたが叶わず、「なんでもいいから何かさせてほしい」と役所に相談に行った際、同市高津区の作業所を紹介されて通ううちに、「宮前区にもこの様な場所を作ろう」と有志の人たちと準備し、開設までに困難はあったが誕生させた。地域の企業などから受注した部品の組み立てや製品の箱詰めなどの仕事を行っている。利用者は仕事がしやすいように工夫して手作りされた道具を使用して丁寧な作業を行っている。月曜日から金曜日9:30〜15:30まで14人の利用者で作業している。
地域で立派に活躍している諸先輩の方が多くいる中から、この度推薦していただきまして、本日名誉ある表彰を賜り厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
社会貢献支援財団の職員の皆様には、種々と御指導頂きまして御礼申し上げます。
平成14年4月、川崎市宮前区で初めて「障害者地域作業所」を設立しました。
その後、平成22年4月国、県、市の補助事業として特定非営利活動法人に改組しました。
夫の突然の発病で、障がい者の通う施設を作りたいと有志の方と平成12年から準備を始めました。障がい者の施設という事で多くの不動産屋に断わられたり、地域の反対など、待っていたのは障がい者に対する差別と偏見でした。交通事故や病気等で職場を失い、家の中での生活が多くなった人達が、「自分らしく生きたい」との思いから「今日行く場所がある」「今日やる事がある」そして自らの手で収入を得ながら社会生活を取り戻したい。と14名の利用者の人達で、部品の組み立て、宣伝配布物の折り込み、筆記用具の包装等々多岐にわたる作業に取り組んでいます。個々人の身体状況に合わせ、工具、用具を工夫して正確に完璧な納品が出来る様、努力しています。
契約農家の協力を得て夏には「ブルーベリー」、「梅」冬にはみかん、野菜類を収穫。ジャム等に加工し、イベント等で販売して利用者の収入増に取り組んでいます。また、県、市、区内の障がい者団体の方々とイベント、講習会、展示会、赤い羽根街頭募金などに参加し、相互の情報交換、親睦を図っています。
これからは、障がいを抱え家に閉じこもりがちな若い人達に「働く喜び」「人とふれあう喜び」を一緒に体感してもらう様な居場所づくりに取り組んで行きたいと思っています。
この度の受賞で、施設で働く利用者(障がい者)に生きる喜びと目標、そして毎日支援して頂いているスタッフ、ボランティアの皆様に新しいパワーを頂きました。感謝いたします。
過去の歩みと日々の努力が実りとなった賞と受け止め、初心を忘れず今後更なる精進に心して務めて参ります。
施設長 松浦 悦子