社会貢献の功績
あさひ福祉作業所
山梨県北杜市高根町で桑畑を開拓し、障がいを持った2名の青年と島充弘さん武代さん夫妻が昭和52年に始めた福祉作業所。充弘さんは福祉系の大学を卒業し、福祉施設に就職して養護や就職支援をしていたが、当時は制度も確立していなかったことから、仕事を見つけられない人が大勢いた。その現状を知った充弘さんが武代さんと作業所の開設を決意した。国の制度に頼らず、自分たちの力で自立を図る姿勢に多くの人が賛同し、障がいを持った青年も多く集まった。養豚や原木しいたけの栽培を主とし、後に養鶏や工場の合板カット、近隣工場の部品の箱詰めの請負もしたが、バブル崩壊後、工場からの受注が減り、運営が厳しくなった。平成21年には充弘さんが亡くなったが11人の青年が意思を引き継ぎ、組織変更などがあったが、作業所は運営を継続しており、国産原料にこだわった焼き菓子や天然酵母パンなども販売するようになった。
社会貢献者表彰式典にお招きくださいまして心よりお礼申し上げます あさひ福祉作業所寮生10名とスタッフ共々、素晴らしい表彰式に感激いたしました。
スタッフの方々の行き届いた心配りと大スクリーンを使った演出には、只々感激するばかりでした。
全国49の団体、個人がそれぞれ信念の下、日々取り組んでいることを認識できたことは、何よりの宝物です。
選考委員長であられます内館牧子さんの誰もが居場所を求めている、等のお話し心に響きました。
あさひ福祉作業所は、1977年12月に私共夫婦2人と寮生2名から立ち上げ、義弟の応援を得て椎茸栽培と養豚から始めました。
作業所の目的は、以下のようです。
働く意欲を持ちながら働く機会に恵まれない障がい者に就労の場を提供し、彼らが社会的、経済的、精神的に自立できるように援助することを目的に運営されています。彼らがハンディに負けることなく雑草のごとく逞しく成長することを期待して敢えて無認可体制を堅持しています。
この目的を敢行するには彼らもよく働き、頑張って私共に付いてきてくれました。浮き沈みのあった経営に追い打ちをかけるように代表の夫が2009年に亡くなり、妻の私と寮生11名が残されました。夫は彼らに仕事の段取りを話してあるから、大丈夫だから、と申してましたが、大黒柱を失ったことは彼らにとりましても心にぽっかり穴があいてしまい、養鶏、養豚、シイタケ栽培、パン工房の経営が急速に下降線になっていきました。見かねた支援者が、生活部門だけでも公的援助を受けるよう、NPO法人を立ち上げてくださり、現在のNPO法人あさひ、グループホームあさひテレサホームになりました。作業所は支援者の指導を受け、養鶏、シイタケ栽培、パン工房と個人経営で行われています。また、支援者の太陽光発電の設置のアドバイスで売電収入がプラスになりました。その上、ソーラーパネルの寄贈をうけ、グループホームの電気代が賄えるようになりました。
設立から38年、私も彼らも年を重ねました。
20年、30年と共同生活をし、気心が知り合えた者同士、また長年ボランティアスタッフとして関わってくださってる方々と助け合いながら終の棲家をあさひの敷地内に建てることを、今後の目標としていきます。
特定非営利活動法人あさひ 理事長
あさひ福祉作業所 代表
島 武代