東日本大震災における貢献者表彰
特定非営利活動法人 ほこほコネクト
長野県上田市の団体で、同市社会福祉協議会に寄せられた支援物資を被災地各地へ運び、現地での拠点整備や支援事業に取り組んだ。「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議」のメンバーとして釜石市社会福祉協議会災害ボランティアセンターへ派遣され運営支援を行った。3月17日から12月まで活動を継続した。
私共のNPOは、地方の小さな地域のボランティアサークルであり、出来ることも大変に限られております。この度、私共のような小さな団体が受賞させていただくことに、大変恐縮しております。
今回の支援では、支援者と被災者という立場でなく、伴走者として影からの応援というスタンスが中心でもありました。また、私共が頑張ったのではなく、協働、協力させていただくことでもございました。これは、推薦いただきました、上田市社会福祉協議会様が、地味な活動をお支え下さった、お力によるものでもございます。
3月17日から市民の方の有志とともに、現地の寺院の青年会の現地調整により福島へ物資支援を始めたのが最初でした。その後、宮城などにも支援させていただき、5月からは、理事長が災害ボランティア活動支援プロジェクト会議から、釜石社協の災害支援ボランティアセンターの運営支援へ派遣され、現在まで、断続的な関わりを続けさせていただいております。
活動は、主に支援者への支援や調整といった活動となりました。協力させていただく中で、フェーズ毎に刻一刻と変わる現地。地域の様々な違いは、これまでの経験や画一的な支援は、住民の方の為になっていないことなど、考えさせられました。
特に被災地では、行政などの対応批判も聞かれますが、行政等も被災者であり、批判するのでなく、共に考えていくことの大切さを感じました。同時に、支援を効果的にするには支援者、行政、社協、地元など様々な人の連携の大切さを実感しました。
また、当方の地元では、震災のから学んだこととして、地域の自治会のまつりを、防災視点を入れたものを提案させていただき、実施させていただきました。これは、地域の人の老若男女の人の繋がりの大切さを実感したことからでもあります。
今後、復興期における生活支援が大切ですが、被災地の問題は、普段の問題が、震災により大きく露呈した部分もあります。また、被災された方、そうでない方、同じ地域でも温度差があったり、人により生活能力にも差があります。
"してあげる"援助でなく、"共に歩む中でそっと支えていける""寄り添っていける"援助が大切なのではと感じます。
これからは地元の方が、お互いを認め合い、支え合い、あたたかい心がかよう地域へ地元の方が中心になっていくことができるお手伝いができないかと感じております。
これからも、私どもは影の伴走者としての援助プランを検討させていただいております。また、大切なこととして、震災の経験から、多くの犠牲になられた方のいのちを受け継ぐ者として、私どもは、地域に根差した活動を地味で小さくても、少しづつ続けてまいります。
特定非営利活動法人ほこほコネクト 理事長 宮下俊哉
真田山長谷寺副住職
全国曹洞宗青年会災害復興支援部アドバイザー