東日本大震災における貢献者表彰
大原自治公民館等連合会
震災による停電が復旧した3月14日から20日までの7日間、一関市立大原公民館で炊き出しを行い200食のおにぎりといなりずしを陸前高田しの矢作地区の避難所に避難している被災者に届ける食料支援を行った。また3月20日から30日、4月1日から6日までの17日間、一関市立大原公民館の風呂を開放して被災者の入浴支援と食事の支援を行った。
三月十四日に電気が復旧し、初めて津波や火災の映像を目にし、沿岸部の被害の大きさに言葉を失ってしまいました。特にも陸前高田市は大原地区と隣接しており、古くから交流も深く、地区民にも何かしなければならないという気持ちが強くありました。このため、地区内の全自治会で話し合い、一関市に被災者支援を申し出ました。
その日から大原公民館を利用し、陸前高田市下矢作地区に二百人分の昼夜食の炊き出しを行い、六日間続けました。三月二十一日から一関市が入浴サービスを開始。これに合わせ地区内の食生活改善グループのメンバーに献立表の作成と調理指導をお願いし、食事のおもてなしを行いました。ガソリン不足のため、公民館から遠い地区は自治会役員が調理役の方を送迎しました。
なかには二週間ぶりの入浴という中学生の女の子もいました。憔悴してこわばった表情が、入浴後にはホッとした穏やかな表情に変わったことがとても印象的でした。この間、地区民は勿論、他地区の方や市職員、警察の方々が持ち寄った衣類や日用品を浴室前のホールに陳列。必要な物があれば自由に持ち帰ってもらうようにしました。また、地元理容師によるカットサービスも行いました。
入浴サービスは四月六日で終了しましたが、被災地の皆さんからは折りにふれ近況のお知らせが届いています。感謝の言葉とともに復旧・復興に向けて力強く第一歩を歩みだしたとのこと。未曾有の大災害の中で前を向いて進む姿に頭が下がる想いです。
仮設住宅への入居は完了しましたが、グラウンドや体育館を奪われた子供たちは、こちらの体育施設を利用していました。今年もグラウンドの利用申込みが来ています。
子供たちを取り巻く環境も震災前には戻っていませんし、本来の住まいと生活を取り戻すにはまだまだ時間を要することでしょう。
時間が震災の記憶を風化させることがないようにしなければならないと思います。
震災後、地区内と被災地のスポーツ少年団が練習試合を組んで、子供たち、親たちが交流を始めたようです。交流を通じて、今何が求められているのか感じること、微力でも支援を続けていくことが大切なことだと考えています。
支援活動は、「困ったときはお互いさま」、当然のことと行ったことですので、今回の受賞には驚いております。