社会貢献の功績
函館ひまわりの会
学校外においても障がいのある子どもたちが活動できる場として、昭和61年函館市で会を設立され今年で25周年を迎える。特別支援学級の生徒もマラソン大会で完走できる様に、そしてたくましい体力と気力を育もうと、先生や父母の協力のもとパラリンピック選手を輩出するまでに至った。夏の日曜は五稜郭公園での早朝ランニング、スキー教室をしたり、ヨットのセーリングなど障がいのある児童や大人に至るまで、学校外においても様々な体験ができる場となっている。
「 社会貢献賞受賞にあたって」
ひまわりの会が発足して今年で25年目を迎えた。私が凌雲中学校へ赴任した当時、大沼一周の全校マラソンが行われていた。子ども達に何とか大沼を1周させたい・・そして大沼1周14km完走を目指して、子どもたちの練習が始まった。体育の時間を使って陸上競技場や五稜郭公園で練習が続いた。しかし学校教育の枠の中だけでは、限界があった。ひまわりの会は、父母と共にこうして誕生した。
幸い助っ人として高垣先生(現事務局長)が赴任し、ひまわりの会の活動が大きく広がった。たくましい体力と気力を育もうと取り組んできた持久走も、みんなの中にしっかりと根を下ろし、大きな輪に成長してきた。
私たちの会では、障がいのある子どもたちの発達を支援するために、少しでも多くの活動する機会を作ってあげようと、持久走を中心に年間を通して活動を続けてきた。
会の日常的な活動として行われている五稜郭公園での早朝ランニングをベースに、洞爺湖マラソンや千歳JAL国際マラソン、大沼グレートラン、函館ハーフマラソンへの参加など、会の中だけでの活動にとどまらず、障がいのある人も、ない人も、みんな同じスタートラインに立って活動できるすばらしさ. . . を大切に、これからも頑張っていきたいと思っている。これからも持久走を積極的に取り入れ、長い距離を走り抜くたくましい力を育てると共に、地域のマラソン大会などにも積極的に参加し、たくさんの人たちとふれ合いながら、交流の輪を広めていきたいと考えている。
「走った距離は裏切らない」ことばを変えるとまさに「継続は力なり」である。何よりも嬉しいことは、学校を卒業して社会に出た仲間の多くが25年経った今も参加していることだ。
ひまわりの活動は、マラソンだけではなく、多方面に渡る。ヨットや、カヌー、冬のスキーへの挑戦も25年間続いている。ひまわりの活動に参加して来たお友達の中には、学校を卒業して仕事の面など生活の環境が変わり、なかなか参加できなくなった人たちもいるが、年に一度の新年交歓会には、必ず、懐かしい顔を見せてくれる。本当に嬉しいことだ。一人では、何もできない、でもひまわりの仲間の大きなきずな、思いやる暖かい心にふれ、共に活動する中で、つらいことも我慢でき、そこに感動が生まれてくる。そしてたくさんの機会にめぐり合い、そこに素晴らしい出会いが待っている。
ひまわりはひとつの大きなファミリー、父母や支援してくれるたくさんのボランティアの心温まるサポート、そして、協力があって続けて来れた事、今まで支えてくれた、たくさんの人たちに感謝して、自分の生活を少しでも充実できるように、ゆっくりでもいいから大地をしっかりとふみしめて歩んでいきたいと願っている。