社会貢献の功績
桐生 清次
新潟県胎内市や新発田市の中学校で特別支援学級の担任をされながら、知的障害者の施設建設や就労問題に取り組んだ。平成6年に定年退職と同時に胎内市にある知的障害者の通所授産施設「虹の家」の園長となった。利 用者の人権と人格を尊重した運営と主体性と自主性を重んじた作業体制を組み上げ、企業と行政と施設が協調し、 胎内市周辺などに協力企業を含む5ヶ所の施設を作り180人以上を受け入れるなど知的障害者が笑顔で働けるための活動を40年にわたり続けられている。
昭和55年4月中学校の教え子たちのために創設した中条福祉作業所は、平成元年に法人化され定員30人の虹の家に発展し20年経った現在、利用者は70人を超えています。
平成6年4月定年退職と同時に虹の家の施設長に迎えられ、障がいの重い軽いや年齢や定員に関係なく希望者はみな受け入れ、新しい施設3つと協力企業やグループホームなどを作り、近隣市町村に7台の送迎バスを走らせ、利用者は合計、180人を超えています。
特に旧中条町が土地を提供し、大手化学企業が作業所をつくり指導員を雇い障がい者を雇用、虹の家が指導、援助を提供する3者事業提携による全国初めてのトロイカ方式は成功し、企業は20人を雇用、14年目を迎えた現在離職者は一人もいません。
虹の家は利用者の人権と人格を尊重し、利用者中心の運営を行っています。そのため学校退職教員(現在も4人採用)を多く採用し、職員の研修と実践を重視しサービスの充実に力を入れています。全体作業として毎週1回市からの空ビンの分別作業。また、自家作業や企業の委託作業も多く、目的を明確にし作業は利用者の希望選択制です。それに毎日のようにボランティアも来ています。年間延べ約1,000人。現在まで総計16,000人を超えています。
虹の家は、平成7年より利用者の主体性・自主性を重んじた自治会を設け「楽しい虹の家にしよう」を目標に、役員選挙も行い、生活委員会、奉仕委員会など6つの委員会をもうけ、自分たちで計画を立て実践し運営に参加しています。また、地域への奉仕活動として毎年、市内の幼稚園や市の水道公園など、平成15年からは絶滅危機にあるイバラトミヨの住む、湧き水の里の清掃活動など毎年実施しています。それに平成7年阪神淡路大地震から国内外に災害が起きるたびに街頭募金活動を行い、被災地に送ってきた義援金は合計280万円を超えています。そのため虹の家の運営や利用者の自主的な活動は評価され、毎年小学生から大学生、教職員、企業の新入社員など研修生や他市町村からの民生児童委員など視察研修者など、現在まで延べ3,000人を超えています。また虹の家は地域との交流を深めるために胎内市の祭りの民謡流しなど毎年多くの行事に参加していますし、虹の家でも毎年、行政や企業や地域の皆さんを大勢お招きし感謝祭を行っています。今日の荒れた社会の中で純真で素直な利用者の心を世の光としてこれからも共生社会の実現に努力していきます。