認定NPO法人 ベトナム子ども基金
ベトナムから国費留学生として日本に留学し、京都大学、東京大学で物理学を学んだグエン・ドク・ホゥエさんの呼びかけで、公益財団法人アジア文化館の関係者が1995年に設立した法人。グエンさんが1991年にホーチミンに設立した「青葉奨学会」を通じて、子どもたちに奨学金を支給するなどの教育支援を行っている。支援の内容は①支援者が特定の里子へ贈る奨学金②特定の里子は持たずに寄付される奨学金③学用品や防寒具のプレゼント④学校施設の改修⑤使途指定された寄付で同国の銀行に基金を設立して子どもたちの支援に使われる、5つが主な柱。貧しい子どもたちの家庭を助けるのではなく、あくまでも子どもたちが“教育”を受けるために支援する。また、同国の学校では図書室が整備されていないことが多く、貧しい地域では本にふれる機会が少ない子どもも多い。子どもたちが小さい頃から絵本を読み、成長と共に色々な作品に触れて、広い世界に興味を持つように成長して欲しいと、今後、図書館整備にも特に力を入れていく予定。
今年はベトナム日本の外交関係樹立50周年の記念の年です。その記念すべき年に、栄誉ある社会貢献者表彰いただき心から感謝申し上げます。授賞式には日本全国から世の中のためにがんばっている団体の方々が集まり、その実践の力に多くの勇気をいただき楽しい2日間でした。ありがとうございました。また、社会貢献支援財団の方々のホスピタリティーにお礼を申し上げます。普段頑張りすぎて、頑なになっていた心が皆様のあたたかい優しさでほぐれました。ホスピタリティーの大切さをあらためて学び、私たちも子どもたちのためにさらに、心のこもった応援をしていこうと思いました。
我々は小さな市民活動としてベトナム人と日本人の友情を大切にしながら、28年コツコツと活動してまいりました。今まで、外部から賞をもらったことがなかったので、今回の受賞は、今まで活動に関わってくれた全ての人々と共に喜びを分かち合いたいです。
団体を立ち上げた頃には、ベトナム戦争から20年が経っておりましたが、まだまだベトナムは経済的に混乱状態で貧困の家庭で溢れておりました。現在はハノイやホーチミン市等の都市部では経済発展著しく、国は発展し豊かになってきました。しかし、発展に取り残された家庭の子どもたちは、わずかなお金がないばかりに、教育を受けるチャンスに恵まれず、未来に希望を持つことができません。教育を受け、自立した人生を切り開いていってほしいのが我々の願いです。奨学金は子どもたちの未来の為に大いに役にたっています。日本やアメリカ、シンガポール等に留学した奨学生、医師や教師になった奨学生、幸せな家庭を築いている奨学生、たくさんの元奨学生の現在の成功が、支援者にたくさんの喜びをもたらしてくれています。
現在、若いベトナム人たちが、祖国を思い活動に参加してくれております。
ぜひ、日本の若者たちにも活動に参加ほしいです。そして、お互いに国を思い、友情を育んでいってほしいです。両国の平和のために友情は大切です。
今回の受賞で改めて私も感じました。人生にはいろいろと苦労もあり苦しい時もあります。しかし、「どこかでだれかに支えられているということ」この気持ちが奨学生の心の中に芽生えれば、貧困や苦難は乗り越えられるので、経済的な支援大切ですが、支えている気持ちを届ける、家族のような支援を今後も活動の基本にしていきたちです。一人でも多くベトナムの子どもたちが、明るい未来に迎えるように、応援を続けていきたいです。