人命救助の功績
松内 卓司
大森 健人
山口 洸平
平成21年7月28日午後4時頃、高松市女木島海水浴場で、男性がおぼれているのを発見し、 水深約3mの海底に沈んでいた男性を救助した。心肺停止状態だった男性に心臓マッサージを行うなどの救命措置を施し、男性は一命を取り留めた。
松内 卓司
今回、由緒ある社会貢献者表彰の受賞の栄に浴し誠にありがとうございます。
このような身に余る賞をいただいたきっかけは、昨年の7月28日午後4時頃のことであります。 自宅の海の家で仕事中「人が溺れている」という高校生の大きな声に促され、ふと海に目をやると、40メートル位の沖合で男性が溺れているのも束の間、そのまま海底に沈んでいったので、 浮輪をもって海中に飛び込み、男性を引き上げ地元消防分団で習った人口呼吸等の処置を施し、 駐在さんが連絡を取ってくれていた救急船で男性を運び、高松港で待機中の救急車で病院へ搬送し、男性は一命を取り留めました。
その男性がモンゴル人の留学生と知ったのは後のことであります。
その後一週間程してモンゴル人の彼と恩師が御礼の挨拶に来られました。
人間に国境はなく人としての命を救えた事は本当によかったと思っております。
ありがとうございました。
大森 健人
夏休みに入り、女木島海水浴場で友人と泳いでいると、近くで騒いでいる人たちがいました。 気になって駆け付けてみると、男性が溺れているとのことでしたが、男性の姿は見えなくなっていました。
「これはヤバイ!!助けなければ・・・」と思い、気がつけば体が勝手に動いていました。
駆け付けた松内さんと、友人の山口君も海に飛び込んでいました。
そして、水深3mの海底に沈んでいる男性を発見。無我夢中で3人で男性を引き上げました。 無事男性を引き上げることはできたのですが、男性は心肺停止状態で、松内さんが心臓マッサージなどの救命措置を行っているのを見て、まだ安心できないと思いました。
その後、病院へ搬送され、一命を取りとめたそうです。あの時は必至で、救助後もどうなるか心配でしたが、一命を取りとめたと聞き安心しました。
山口 洸平
私は夏休みに友達と一緒に女木島へ海水浴に行っていました。天気も良く皆で楽しく遊んだ後、 そろそろ帰ろうと着替えて片付けを済ませてぼんやりと海を眺めていました。
すると、何か様子が変だなぁと感じました。それは、どうも泳いでいる感じが無く、頭が浮いたり沈んだりしている人が目に入りました。よく見ると、確かさっきまで泳いでいた人だと気付き、とっさに溺れていると分かりました。周りを一瞬見渡すと、誰も気付いた様子が無く、 もう、私が助けに行くしかないと思い、友達に「溺れとる」と叫びながら急いで着ていた服を脱ぎ捨てて下着のまま海に飛び込みました。その時、友人と男の方も来てくれましたが、助けなければいけないと無我夢中でした。
溺れている人を助ける事だけを思い、力一杯頑張りました。
今思うと、自分でもあの時は、あんなに力があったのかとびっくりしています。
溺れている人を、無事に救助でき、皆で喜びました。
二度とあってはいけない事故なのですが、私は、ここで人間の命の尊さを学びました。と同時に結果として救助された人、救助した人、全員が無事で良かったのですが、もし一人で溺れている人を助けようとした時、自分も同じように溺れる危険性があると後で冷静に判断するとそう感じました。
何事にも代えられない一番尊いものは、人の命である事、私はこの夏、人として大切なことを学びました。