NPO法人 バディチーム
子どもへの虐待防止を目的に、家庭訪問型支援活動を都内で2007年から行っているNPO法人。親の心身の不調、子どもの病気や障がい、ひとり親、経済的困窮など様々な事情で子育てが困難な家庭を訪問し、保育や家事、送迎、学習支援など多様な手伝いを現場支援者「子育てパートナー」が行う。「養育支援訪問事業」「食の支援事業」「里親家庭支援事業」の3つの事業を行政からの受託で実施するほか、制度の隙間にある家庭に対する訪問型支援を自主事業として行っている。養育支援訪問事業は都内12区から受託し、子育てパートナーをバディチームで募集、区の派遣依頼をもとに訪問家庭とのマッチングを行う。2017年に始まった食の支援事業は、現在江戸川区と世田谷区で行っており、支援員・サポーターは区が募集する。食事作りを中心とする支援だが、それを通して違う問題が見えてくることがあり、別の機関に支援をつなげることもある。里親家庭支援事業は”里親をする人は育児のプロに違いない”と勘違いされることがあるが、困難を経験してきた里子の養育は一筋縄ではいかないもので、育児・家事援助を行っている。いずれの事業も最初はドアを開けてもらうことすら難しい状況で、訪問を繰り返すことで信頼を得て受け入れて貰えるということもある。自身が子育て中に「虐待は他人事でははない」と感じた岡田妙子さんが「養育困難家庭へのホームヘルプサービス」という、家庭訪問型の子育て支援員を経験し手ごたえを感じたことが設立のきっかけ。
この度は大変光栄な賞を頂きまして、誠にありがとうございました。
日頃現場で活躍している「現場支援者(子育てパートナー・地域の支援者)」、「寄付者やプロボノの皆さん」、家庭と現場支援者と行政の三者とつなぐかけ橋となっている「事務局」、他、応援して下さっている全ての皆さんへの感謝の賞として、心より御礼申し上げます。
私たちは子どもの虐待防止を目的として、様々な事情や背景があり困難を抱える家庭を訪問し、保育・家事・送迎・学習等の支援を通じて子どもと親に寄り添うという活動を15年間行ってきました。
経済的困窮・DV被害・孤立無援・親の心身の不調や子どもの病気や障害・虐待…
家庭が抱える様々な事情や背景は社会の課題であり、そこに必要な支援が足りていないという現状があります。
困難な状況にある家庭は、こちらから家庭に訪問することで孤立を防ぎます。話し相手、相談相手となりますが、決して専門的な話を求められているわけではなく、世間話や、愚痴の聞き役となるという中で家庭との信頼関係を築いていきます。
保育・家事(掃除や調理)・送迎・学習などの支援を通じて家庭のニーズに応え、負担を軽減し、生活環境を整えていきます。
継続して家庭に入るからこそ見えてくること、理解できることが多くあり、訪問することで、より深い家庭への理解につながります。
虐待防止において、特に心配な家庭に対してこそ訪問していく。そして指導ではなく、支援をする。専門機関、専門職だけではなく、民間団体や地域住民も含めて、みんなで子育てを支えることが必要です。
バディチームは「みんなで、社会で子育て」をビジョンに、親と子がそれぞれ自分らしく生きていけるように、その歩みを支えることをミッションに、これからも進んで参ります。
ありがとうございました。