受賞者紹介

平成18年度 社会貢献者表彰

第三分野/特定分野の功績

21世紀若者賞
くどう けい

工藤 啓

(昭52. 6. 2 生)東京都立川市
工藤 啓
昨今、急速に社会問題化している若年者の不登校、ニート、ひきこもり、フリーター等の問題に対し、社会参加と経済的自立を目標にさまざまな形のサポートを実践している。
推薦者:石山 義典

受賞の言葉

自分の問題意識から始めた事業ですが、結果として社会に貢献していたのだと、今回の受賞で感じました。21世紀若者賞をいただき、非常に嬉しく思っておりますが、この受賞を力に、21世紀以降も事業が継続できるよう、目の前の課題に取り組みつつ、ひとりでも多くの若者が自立した、幸せな生活ができるよう支援をしていきます。

アメリカに留学中であった工藤さんは、たまたま訪問したイギリスやドイツといった先進諸国で社会問題化していた、職業社会に移行困難な若者の存在を注視し、日本でも同様の問題が起こることを懸念し、留学先より帰国。2001年に若者が職に就き自立していくことを支援する任意団体、青少年就労支援「育て上げ」ネット、を設立し活動を始めた。

若年者の支援活動を始めた当初は、働いていない状況にある若者を支援することに対して、地域社会、経済界、教育界などに理解をされず、国家全体でも注目される事業ではなかったため、事業展開をするための障害は大きかった。さらに、その年齢(当時24歳)からも、広く社会から支持を受けることは困難であった。

しかしながら、働けずに、自立が難しい状況にある若者を「怠けている、やる気のない若年者」と切り捨てるような発言が目立った時期にも、目の前にいる若者の就労意欲と自立への志を見捨てることなく、粘り強く支援を行なった。その根底にあるのは、若者が働き、自立をしていくことは、個人やその家族に安心感と幸福感をもたらすとともに、次世代の若者を育むという点で、広く社会の安定的、持続的発展にも寄与するという信念である。

特に、ニート問題が巻き起こった2004年以降からは、若年者の就業と自立への対策が国家的施策として大きく取り上げられる中、内閣府や厚生労働省といった中央省庁、埼玉県や福島県等地方自治体の関係の委員会の委員を務めるなど、これまでの苦難を乗り越えながら構築、蓄積したノウハウや経験を惜しみなく社会に還元している。

現在工藤さんは、若年者に対する自立支援の第一人者を自負して活躍する一方、その大きな重圧につぶされないよう、日々、努力を怠らず、気概を持って活動している。

若年者問題を考えるセミナー
若者達の話を聞く定例会
チラシ
「ジョブトレ」風景
パソコン指導

Mr. Kei Kudo

(born June 2, 1977) Tachikawa City, Tokyo
Working to address various youth-related social problems that have been emerging in recent years, Mr. Kudo is engaged in various forms of support intended to encourage social participation and economic autonomy for young people who do not attend school, so-called NEETs," social dropouts, and casual employees among others.
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