NPO法人 子ども・若者サポート はみんぐ
長野県が不登校支援を行う子どもサポートセンターを伊那市に設置した際、同じ悩みを持つ親が集い語り合う場が必要との考えから2003年に発足した団体。「親の会」を市内で定期的に開き、当事者らのよりどころとなっている。不登校にどう向き合うか悩む父母らが、同じ経験をしてきた親と話せる場で、近況や悩みなどを自由に話すルール。言いっぱなし、聞きっぱなしで余計な詮索、アドバイス、批判や説教など一切せずに黙って真剣に耳を傾け、その場限りで持ち帰らない。参加者は、自分の言葉で話すことで気持ちの整理ができ、自分だけではないと思えるだけで心が楽になる。また、電話やメールでの相談事業や子どもの居場所づくり、学習支援、通信制高校でのマンツーマン授業、自立支援などの支援を行っている。子どもや若者に寄り添った多様な支援、本人や家族の孤立を防ぎ誰にでも居場所と出番のある地域社会を目指し活動を続けている。
第57回社会貢献表彰受賞者に選定頂き、誠に有難く感謝申し上げます。表彰式典では、様々な分野で社会貢献活動をされている方々にお会いでき、その活動内容に頭が下がる思いが多々有り勉強になりました。
我々の、NPO法人はみんぐは、平成15(2003)年に長野県教育委員会から、不登校・引き籠り等の支援を官民共同で行う指導が有り、ボランティア団体として発足しました。
当時、高校生レベルの若者の不登校・引き籠り・高校中途退学が増え始めていました。
最初の頃、支援される若者は4、5人で、上級学校へ進学したいという気持ちを持った若者が多数でした。高校卒業資格検定合格のための学習支援をしました。不登校の若者やその親御さんは深刻に悩んでいました。親の会を作り、気持ちを述べ合うことによって、気持ちが楽になり、それは若者にも影響しました、
はみんぐの学習支援だけでは限界でした。そこで、広域通信制のさくら国際高校と連携して、伊那学習センターを作り、各科目を1対1で学習支援することにしました。
卒業式の時、一言述べる際、卒業生の中には、ぼろぼろ涙を流して、本当に助かったと感謝の言葉を言う生徒もいました。支援者も、もらい泣きでした。我々もやりがいを大いに感じました。入学・転入学を希望する生徒は、すべて受け入れて、支援することにしていました。徐々に、人数が増えてきました。大勢のスクーリングや、単位認定テストを本校で受験しなければならないのは、移動や宿泊で大変でしたので、伊那キャンパスになることにしました。
小学生・中学生の居場所も、設置しました。現在20名支援しています。
更に、高卒程度以上の若者の居場所も設置しています。
今年で、丁度20年を迎えました。
今年は、高校入学者が、47名となっています。施設や支援スタッフを考えれば、限界の人数になっており、1対1の教科指導は堅持しながらどういう形にするか検討している所です。
理事長 桜井 裕記