認定NPO法人 ぶどうのいえ
東京都文京区の東京聖テモテ教会の敷地内に建設された女子学生寮が、時代と共に寮の役目を終えることとなり、教会では建物の再利用を検討。米国で既に運営されていた「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の活動や認定NPO法人ファミリーハウスなどの活動を参考に、難病の子どもとその家族が利用できる滞在施設を運営することを決定。改修工事の後、1995年11月に利用者を受け入れた。創立以来、「第二の我が家」という理念を一貫し、精神的にも経済的にも厳しい状況に置かれた家族が安らぎ、くつろげる施設運営を心掛けている。ボランティアが曜日ごとにグループに分かれ運営を管理することで、利用者の滞在費の負担軽減を実現している。また、日立製作所グループをはじめとする法人寄付や多くの個人寄付者のご寄付により、創立以来25年間安定した運営、活動を継続している。新型コロナウイルスの流行により、2020年3月から休館を余儀なくされているが、いつでも再開出来るよう準備は整えられている。
この度は第56回社会貢献者表彰受賞者にお選びいただき心より感謝申し上げます。
表彰していただきました「ぶどうのいえ」は、東京都文京区の東京大学本郷キャンパス近くにあります。
26年前、難病の子どもとその家族が利用できる滞在施設としての運営をめざし、当時のメンバーたちは一つの活動をたちあげる大きな熱気に包まれていたと聞きました。以来その熱心さがぶどうのいえを今日まで動かしてきました。創立時から「第二の我が家」という理念を一貫し、精神的にも経済的にも厳しい状況に置かれたご家族にとって安らぎと我が家のようにくつろげる施設運営を心がけています。
作業としては、志をひとつにするボランティアたちが曜日ごとにグループに分かれ、日常業務を担っています。そのことは、利用者にとって滞在費負担の軽減という効果を実現しています。私たちボランティアの連携プレーが活動の要です。
また、創立当初から日立製作所グループをはじめとする法人寄付や多くの個人寄附で安定した運営と活動を継続できています。ぶどうのいえは有形無形のご支援をたくさんいただき、皆さんのご協力に支えられている施設でもあります。小さくともたくさんの力を結集させることがいかに大切であるか、そのことを知った私たちはこの賜物を大切に育て、ぶどうのいえと社会に還元していきたいと願っています。
また、創立時の熱い希望と信念を思い起こし、困難な状況におかれている人に少しでも寄り添い共に歩んでいくという思いこそが、私たちの目的でもあります。
新型コロナウイルス感染症の流行により2020年3月から休館をいたしましたが、2021年11月中旬より活動を再開いたしました。
時世の変化に前向きに取り組みながら、私たちはご家族のかたわらにさりげなく寄り添うボランティアとして、利用者が心安らぎ励まされる場所となるよう心がけていきます。
ぶどうのいえを必要として下さる方々がいらっしゃる限り、ぶどうのいえは難病の子どもとそのご家族のための環境を維持しつつ、使命に向かって歩みつづけていきます。
副理事長 西田恵子