認定NPO法人 プール・ボランティア
事務局長 織田 智子(左)
文部大臣認定水泳教師、日本赤十字社の水上安全法・救急法の指導員、ライフセーバー、スキューバーダイビングのインストラクターなど「水」の専門家が集まって「プール・ボランティア」という非営利目的の団体を1999年に設立。障害者も高齢者も健常者と同じようにプールを楽しめる社会の実現を目指している。保護者はプールには入らず、完全マンツーマン以上の体制で個々の障害や性格、体格などに合わせたボランティアとの組み合わせを行い、どんな障害でも受入れて指導を行っている。利用者は会費制だが、障がい者だからこそ見た目のカッコよさが大事だと、競泳選手並みの水着やキャップなど必要なものは全て無償貸与している。自宅からの送迎、更衣、水泳指導の3つの組織に分けて運営し、水泳指導のほか、企業と共同でプール専用の車いすやベッド、水中の歩行を助ける障がい者専用の浮き具の開発なども行っている。今後は、全国から寄せられる声に応え、大阪以外の地域でも障がい者が安心して楽しく泳いだり遊ばせたり、時には全国規模の水泳大会に挑戦するなど、あらゆる可能性に向けてプール・ボランティアの輪を広め、ノーマライゼーションの推進に力を注いでいく。
この度は、歴史のある賞を頂戴し心から感謝申し上げます。
ボランティア会員、利用会員、支援していただいたすべてのみなさんを代表して受賞させていただきます。
職員が二人だけという小さなNPOですが、これからの活動に向けて大きな励みになります。
安倍昭恵会長様、選考委員のみな様、そしてこの式典開催に向けて、ご尽力いただいたすべてのみなさまに感謝申し上げます。
そして、ご推薦いただいた西淀川子どもセンター様にも、心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
表紙式典では、受賞されました他の団体様の素晴らしい活動内容に触れ、「ぼくたちは、まだまだひよっこやなぁ。これから、もっともっと頑張らんとアカンなぁ。」という思いを強くいたしました。
プール・ボランティアは、1999年に大阪で誕生した日本で最も古いスポーツNPO、事業型のNPOです。
「水の世界もバリアフリーに!」を合言葉に、現在、大阪市を中心に市民プールで、毎年、のべ約 4,000 名の障がい者を、泳げるボランティアがマンツーマンで水泳指導やプール・リハビリをしています。
その他には、企業やプールの指定管理者を対象に「障害者対応研修」を開催し、障がい者のプール利用についての理解を深める活動やプール・オンブズマン活動もしています。
また、日本で初めてのプール専用車イスの製作や、重度身体障がい者のための浮き具「うきうきくん」なども製作販売しています。
2018 年度からは、東京都から特別な許可をいただき、「ヘルプマーク・スイムキャップ」を全国に無償配布しています。
※プール・ボランティアは、登録商標です。
二人だけで起ち上げたプール・ボランティアも、来年で23年目を迎えますが、まだまだ「水」の世界にはバリアがいっぱいあるのです。それらを一つひとつ取り除いて、障がい者も健常者も同じようにプールを楽しめる社会を実現したいと思っています。
夢のような話しですが、将来、パラリンピックに出場するような子どもが育つかもしれません。
そして、この活動の輪を、全国に広げていけるよう、これからも精進いたします。
理事長 岡崎 寛
事務局長 織田智子