受賞者紹介

第55回 社会貢献者表彰
えぬぴーおーほうじん きっずすぽっちゃすぽっちゃ

NPO法人 キッズスポッチャ

(大分県)
NPO法人 キッズスポッチャ 理事長 加藤 和恵
理事長 加藤 和恵

2009年大分県障害者体育協会がキッズスポーツチャレンジ事業として、障がいがある子どもたちに対して、陸上・水泳・ボッチャの3競技のスポーツ体験会を開催、子どもたちや家族にも大変好評であった。しかし単年度事業であったため惜しまれつつも終了。そこで陸上競技に関わった加藤和恵代表を含めた有志が集まり、任意団体として「キッズスポッチャ実行委員会」を結成し活動を開始、翌年NPO法人格を取得した。
陸上種目は、レーサーといわれる競技用車いすを使う競技と、立位での短中距離走を主とする。競技用車いすは高額であることから貸出も行っている。練習会にはホンダの現役アスリートがコーチとして練習に顔を出し、競技の指導と共に自身の経験等も話してくれることで、子どもたちや家族の世界は大きく拡がり、将来に対する明るい希望や大きな目標ができ、アスリートとして活躍できる可能性に家族も心躍る。年6回県内で行われる練習会や年1回行われる記録会には九州各地から障がいがある子どもたちが集まり、また兄弟児の参加も可能なことから、家族で楽しめる場となっている。

推薦者:社会福祉法人 太陽の家

NPO法人キッズスポッチャにおいて、この度第55回社会貢献者表彰をいただき、身に余る光栄と厚くお礼申し上げます。また推薦していただいた社会福祉法人太陽の家様はじめ長年に渡りお力添えをいただいておりますスポンサー企業各位、九州各地から参加してくださる子ども達やご家族、同じ思いで共に歩んでくださるスタッフの皆さまに厚くお礼申し上げます。

活動の始まりは2010年4月、障がいのある子ども達に身体を動かす楽しさを感じてもらいたい、スポーツを通じた社会参加を促進したいという思いで任意団体「キッズスポッチャ実行委員会」を立ち上げ活動を開始、翌年NPO法人格を取得しました。

大分県や福岡県で開催する陸上教室には、九州各地からたくさんの障がいのある子ども達や兄弟児、陸上競技に挑戦したいという新人アスリートで賑わい、レーサーと言われる競技用車いすに乗って、風を切って走る喜び、仲間と競い合う楽しさを体感しています。

そして練習の成果を発揮する場として、各種車いすマラソン大会への出場支援、協賛企業様のご協力をいただいて、年間2回記録会を開催しています。子ども達の「完走したい」気持ち、ご家族やスタッフの「完走させてあげたい」気持ち、同じ思いを胸に大会へ挑み、最後まで諦めずに車輪を廻し続ける子ども達の姿に成長を感じ、たくさんの元気をもらっています。挑戦したら「できた」を体感することが、子ども達の大きな自信へと繋がり、これが競技だけでなく他の面にも良い影響を与えていると感じています。活動の「場」を提供し、子ども達の思いに寄り添い、やってみたいを形にするお手伝いをすることがキッズスポッチャの役割、できることだと思い活動しています。

また教室に参加するスタッフは理学療法士、作業療法士、看護師、教師、行政職員と多岐にわたり、現役の車いすアスリートも多数参加していることが特徴です。

社会の中で自立した生活を送り、競技者としても活躍する先輩アスリートは、子ども達やご家族にとって人生のビジョンを示す存在となっており、子ども達に対して「お父さんやお母さんを頼ってばかりじゃなくて、自分で考えて、自分でできるようにならないとだめだ」と時に厳しく問いかけるようにしています。人を頼ることや人から介助してもらうことに慣れるのではなく、自分で考え、主体的に行動する大切さも教えてくれています。子ども達が自分に必要なことは何か、問いを求めて行動するなかで、答えを見いだすための支援をしていく姿勢も私達スタッフには大切だと思っています。

これからも傍で応援できる幸せに感謝しながら、子ども達や新人アスリートの「やってみたい」を支えるお手伝い、スポーツが前向きに生きるきっかけの一つとなれるよう、活動を続けていければと思っています。

理事長 加藤 和恵

  • パラスポーツ体験会
    パラスポーツ体験会
  • 集合写真
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  • 大会出場
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  • 練習会
    練習会
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  • 練習会
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