受賞者紹介

第55回 社会貢献者表彰
おばた はるみ

小旗 はるみ

(新潟県)
かわい きょうこ

河合 京子

(新潟県)
小旗 はるみ
小旗 はるみ
河合 京子
河合 京子

2019年8月18日の午後0時半頃、小旗さんは娘さん夫婦とお孫さん、妹の河合さんも5人で家の近くの新潟市中央区の日和山浜海水浴場に遊びに来ていた。小旗さんも河合さんも、普段からプールに通い泳ぎは得意で、この日も水着、足ヒレ、ゴーグルを持参し着用していた。当日は、遊泳禁止になっていなかったが、台風の影響もあり、海は荒れ気味であった。すると監視員の何か叫んでいる声が聞こえた。海岸から100メートル程の沖を浮き輪に乗った男性に、戻るように叫んでいるようであったが、戻れないと思い、救助を求めるためか監視員は、そこから居なくなった。この辺は流れもあり、このままでは男性が流されてしまうと思い、小旗さんはすぐ脇の縦堤(桟橋)の中ほどから、海に入り男性に向かって泳ぎだし、河合さんも縦堤に掛けられていた救助用の浮き輪を持って、その後に続いた。男性の所まで来ると、男性はパニック状態で「助けてくれ!」と必死だった。男性が浮き輪に乗っていることから、むしろ自由が効かず、自力では戻れないので、二人で男性を引っ張って縦堤に辿り着き、レスキューの人に男性を引き継ぎ救助した。

推薦者:石井幹人

小旗 はるみ

この度、社会貢献者表彰式典におきまして大変栄誉ある賞を賜り心からお礼申し上げます。コロナ禍で、受賞された方々とは交流が難しかったのですが、本当に有意義ですばらしい時間を過ごさせていただきました。
安倍会長はじめ社会貢献支援財団の皆様本当にありがとうございました。

2019年8月18日は忘れることがない出来事です。18日の午後0時半ごろ、娘夫婦、高校生の孫、妹といつも親しんでいる海水浴場に遊びに行きました。台風の影響もあり、海は荒れていました。スポーツクラブのプールで泳いでいるのですが、子どものころから海は大好きで60代になっても妹とは毎年来ています。

どんどん波も高くなって、監視員の何か叫んでいる声が聞こえ、海岸から100メートル程の沖を浮き輪に乗った男性に戻るように叫んでいました。
自力で戻れないと判断したのか、救助を求めるためか監視員はそこから居なくなりました。どんどん沖の方に男性は流されてしまいそうでした。

とっさに妹に「行くぞ」と言いゴーグルと足ヒレを持ち、岸からは到底追いつかないと思い、脇の桟橋に走り、中ほどのテトラポッドから飛び込み、助けるぞ!と男性に辿り着いた時はほっとしました。大柄な男性でなかなか桟橋に辿り着いた着きませんでした。妹も手伝いなんとか近くまで泳ぎ着きました。レスキューの方もビックリのようでした。警察の方は私たちの年齢を聞いてこちらもビックリです。観光に来ていた中国の男性と後から聞き、パニックになったのと、言葉がわからなかったようです。家族の方から何度もお礼を言われて恐縮しました。

無謀なことをしたかなと少しは思いましたが、泳ぎ着いた達成感と助けて良かった!

今日もプールでガンガン泳いでいます。まだまだ人一倍お節介と正義感のおばちゃんです。

河合 京子

この度は誠にありがとうございました。

日本内外、素晴らしい活躍をなさっている方々がたくさんおられるということを改めて思い知らされました。
そのような方々を発掘し功績を讃え表彰してくださる公益財団が存在するというのも初めて知りました。
帝国ホテルという一流の会場での式典、役員の面々、何もかもが素晴らしいものでした。とても晴れがましい気がいたしました。
2020年コロナ禍という稀有な状況の中、骨をおられとてもご苦労なことだったと思います。改めて感謝を申し上げます。
2019年8月18日の救助をふり返ってみます。

姉(当時69)私(当時67)ファミリー5人で新潟市の「日和山海岸」に、その日は台風の影響もあり海はしけ模様、波はザブンザブン。とても泳げるような状況にはありません。仕方ないのでお弁当でも食べながら日光浴などど…そんな時パトロールをしていた監視員が起きに向かって叫んでいます。見ると浮き輪が沖に流されていっているようです。
監視員がメガホンで大きな声で叫びますが、波の音で届かないようです。体を大きく動かし必死で「もどれ!もどれ!」と浮き輪の方も何やら手をあげているようなのですが、どうやらリップ・カレント(離岸流)が起きていて戻ってくることができないようです。だめだと思いレスキューを要請しました。それを見て姉が何やら支度を始め「行こう」といいます。私はエーッと思いましたが体はゴーグルと足ヒレをすぐに用意(これは海に行くときにいつも持っていきます)。
姉は週2-3回ほどプールに、私はスキンダイビング、スキューバダイビングを何年もやっています。子どものころから親しんでいる海なのでここの地形も知っております。砂浜から行ったのでは押し戻されそうなので、縦堤から入ろうと走っていきました。姉が先に飛び込み、私は設置してある救助用の浮き輪をはずし続きました。
さすがに足はふるえていましたし、監視員の方にもとめられましたが…。
浮き輪に辿り着いたところ、中年の男性で声も出ずパニック状態であったと思います。二人で「大丈夫、大丈夫だから」と言いながら必死で引っ張りレスキューに引き継ぎました。
岸では警察、レスキュー、パトカー、救急車、消防車がたくさん来ていてとてもびっくりしました(こんなに大事だったの…?)

後でわかったのですが、男性は30代で中国籍の方でした。60代後半の姉妹が30代の男性を救助したということで、大分マスコミに取り上げられました。全国ニュース、ローカルニュース、新聞社も3社に。後でつくづく勇気のいる行動だったと思いました。とにかく大好きな海で三人とも無事で、事故が起きなくてよかったと思います。

  • 小旗さん河合さん
    小旗さん河合さん
  • 救助した海岸
    救助した海岸
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