清水 孝夫
石巻市の友好都市である中国温州市から受け入れた水産加工技術研修生から日本語を学びたい、習慣や文化も知りたいと要望され、寺子屋式の教室を開いたのが活動の始まり。
1999年2月にボランティア団体をつくり、20年間に亘り日本語教室の活動を通して在住外国人の自立と社会参画を支援している。
元教師や定年した人たちがボランティアで日本語を教え、これまで約500人を超す修了生を輩出している。修了生は、石巻市の外国人相談員や外国人児童生徒の学習サポートとして活躍している。
在住外国人が年々増加していることから、設立当初からの教室に加え、3年前に石巻市の要請で外国人技能実習生を対象とした教室(みなと荘教室)を開設し元教師などの8名のボランティアが熱心に教えている。
清水さんは、教室の手配や季節ごとのイベント企画、行政との連絡調整のほか、悩みや相談にのるなど親代わりの存在となっている。
また、在住フィリピン人やインドネシア人、中南米諸国出身者のコミュニティづくりにも力を注ぎ、共同して出身国における地震、津波、台風などの災害義援金募金活動にも積極的に取り組んでいる。
今後も、外国人にとって石巻市が暮らしやすい街であり、実習期間を終えて帰国した外国人が日本に来てよかったと思えるような居心地の良い多文化共生の街「石巻」にしていきたいと考えている。
このたび社会貢献者表彰という大変素晴らしい賞を受賞させていただき誠にありがとう
ございました。1999年2月に国際サークル友好21というボランティア団体を立ち上げ、在住外国人のための日本語教室を開設して以来、今年で丁度20周年という節目の年にこのような賞を受賞できましたのも何かのご縁かもしれませんが、私にとって、とても嬉しい出来事となりました。しかも帝国ホテル東京での表彰式典に妻や義弟夫妻まで参加させていただき、おかげさまで人生最大の思い出となりました。大変恐縮いたしますと共に衷心より厚く御礼申し上げる次第であります。社会貢献者表彰の受賞は、これまで一緒に活動を続けてきました仲間やスタッフのご協力のおかげであり、何よりも家族の理解と支えがあったからで心から感謝をいたしております。
今回、社会貢献者表彰式典に参加させていただき、国内外の様々な分野で活躍されている多くの方々と出逢い交流できたことを誇りに思っております。「井の中の蛙大海を知らず…」で石巻に生まれ育った私にとって世の中の広さを知るよい機会となりました。また、このことは、私の心の大きな財産となり、今後の活動の励みとなりました。表彰式における受賞者懇談会をはじめ、表彰式典・祝賀会などの企画、演出はとても素晴らしく、何もかも至れり尽くせりで、社会貢献支援財団の皆様のご尽力と温かいお心遣いにとても感動いたしました。心からご慰労と感謝そして御礼を申し上げます。
さて、今後の活動のことですが、ご承知のように本年4月の改正入管法に伴い、急速に増加しつつある外国人労働者への対応が地域の課題となっています。特に東南アジアからの技能実習生は東日本大震災で疲弊した地域産業の復興再生と労働力の貴重な担い手となっていることから、彼らの日本語学習や生活環境、労働環境を良くするための支援に力を注いでいきたいと考えています。言語や民族、文化の違いを理解し合い外国人も市民も誰もが安心して暮らすことのできる社会「多文化共生社会」の実現を目指し、体力、知力が続くかぎり老骨にムチ打って、もう少し頑張りたいと思っています。どうぞ今後共ご指導ご鞭燵の程よろしくお願い申し上げます。