社会貢献の功績
関西生命線(台湾語・北京語によるいのちの電話)
代表の伊藤みどり(梁碧玉)さんは、自国台湾の高雄生命線でソーシャルワーカーをしていたが、1977年結婚を機に日本に住むこととなり、慣れない異国で文化や習慣の違いに戸惑いながら、お子さん2人を育てていた。ご自身の外国生活とソーシャルワーカーの経験を役立てたいと考えていたところ、1988年、台湾人女性4名が立て続けに自殺するニュースを機に、1990年、高雄生命線のサポートもあり、日本に住む中国語圏出身の人たちの悩みや相談に応じられるいのちの電話を開設。これまで28年に亘り延べ1万人もの相談に対応してきた。
電話相談以外にも、訪問やカウンセリングも行い、日本の学校の習慣や対応等についてもアドバイスを行っている。また、日本独特のお弁当文化に馴染みのないお母さんにむけて、子どものお弁当の作り方の本を出版。中国語圏での大きなイベントである旧正月や十五夜を祝い、毎年2~300名の参加者(中国語圏の人々、日本人、ボランティア)が集まるお祭りを開催し、自国のお祭りに帰国できない外国人らが孤立しないように交流の機会も提供している。
思いがけないことですし、考えもしないことでした。賞のための活動でもありません。ところが、このたびは渡口行雄様(元読売新聞大阪本社の事務局次長兼事業開発部長、現在大阪青山大学客員教授)からのご推薦を頂き、このようなすばらしい賞を頂くことができました。大変恐縮致しており、小さな団体にとりましては誠に光栄なことです。
1990年日本で初めての母国語(台湾語・北京語)によるいのちの電話「関西生命線」をスタートし、電話を中心に活動(面接カウンセリングも含む)をしております。これまでに約1万件のケースを受けています。いつも少しでも母国語で異国生活する上で、身心的に溶け込むことができればと思っております。
このような地道な活動ですが、皆様のおかげで本年は29年目を迎えることができました。また社会貢献支援財団に認めて頂き、本当に嬉しく思います。私たちの活動への力となり、大いに励まされます。心より厚くお礼申し上げます。
主に大阪を拠点として活動をしておりますが、電話相談以外に相談のニーズに応じて、「中秋の名月お月見大会」を大阪城公園で、また旧暦大みそかには「水餃子・火鍋大会」を開催しています。いずれも既に27回を終えました。参加者の皆様には喜んで頂き、特に「旧暦大みそか水餃子・.火鍋大会」は十数年間にわたり廃校の体育館を使用して行い、約700名の参加がありました。この数字は私たちが活動を続ける上での原動力となりました。
11月25日の前夜祭ではこのたび受賞された40団体の代表者および関係者が集い、名刺交換や懇談の時間が設けられ、私たちにとり多変勉強になり視野も広げることができました。中には日本国内での活動にとどまらず、開発途上国でご活躍の方もおられ、大変感動を与えられました。誠に素晴らしい日本の方々です。
翌26日の式典で、貴財団は極めて厳密なスケジュールに沿った用意周到なリハーサルが行われました。その後、式典がスタートし一幕一幕スムーズに流れ、ようやく安倍昭恵会長から賞状を頂きました。本当に涙が出るほどの感激でございました。改めて御礼申し上げます。
これからも相変わらず地道な活動を続けて参りますので、どうぞご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
代表者 伊藤 みどり