受賞者紹介

第50回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

せいしんしょうがいしゃかいふくしゃくらぶすみれかい

特定非営利活動法人 精神障害者回復者すみれ会

(北海道)
特定非営利活動法人 精神障害者回復者すみれ会 副理事長 石山 貴博
副理事長 石山 貴博

日本で唯一の精神障害者回復者の当事者だけの組織で、1970年に患者会のメンバー4名により設立された。 当初はデイケアセンターのように、患者同士地元のニッカウィスキーの工場見学等、皆で集まって何かをしよう、どこかへ出かけようとう集まりだったが、そのうち利用者から生活保護・年金・障がい者手当の取得に関する質問などが寄せられるようになり、利用者に送るイベントの案内状が現在の機関誌すみれとなり、50年の間に利用者の要望により活動が変化していった。
現在札幌市からの補助金もあり、95名の利用者と、スタッフ11名が月曜から金曜までこの施設に集い、おおまかなカリキュラムを基に過ごしている。一日の始まりは全員参加の朝礼で、スケジュールの紹介や作業の担当を決め、風邪が流行っている等の注意事項が伝えられ、利用者からも相談や心配事について話がある。作業は段ボール製作等で1時間30分ほど行い、それからみんなで昼食をとり、午後はレクリエーションの時間で囲碁やオセロゲーム、カラオケやおしゃべりと好きな事をして過ごす。
当事者でもある理事長は、就労支援という縛りに囚われることなく、ここはあずましい場所(方言で居心地のいい場所)でありたいと、”のんき・根気・元気“をモットーにしている。団体はこれまでに、身体障害者・知的障害者には適用される一方、精神障害者にはなかった、札幌市の公共交通機関の割引や、共同作業所の補助金の上限人数撤廃等を札幌市に働きかけを行い成果を挙げている。
1970年代、公衆浴場には、”入れ墨・精神病患者お断り“と張り紙があったほど、一様に世間では精神病患者は外に出すなという風潮だった。それは医師も一緒で、彼らに仕事等出来るはずがないと思われていたという。
この団体は理事も含め当事者で運営されている唯一の団体であるため、全国から見学を希望する連絡が多く、障がい者施設としては再来年に50周年を迎える知名度の高い施設。

今回は、名誉ある表彰を有難うございました。一日目の写真撮影から始まり、懇親会での一分間スピーチ、安倍昭恵会長の乾杯、初めての体験であり、また、宿泊させて頂いた、帝国ホテルの素晴らしさに感激させていただきました。

二日目の表彰式の入念なリハーサルから始まり、色々な方々の紹介、完璧な段取りにまた感激しました。安倍昭恵会長から無事、有難く表彰を受け、パーティー会場に移り美味しく食事を頂き、安倍昭恵会長と名刺交換をさせて頂き、是非、すみれ会に訪問して下さいとお願いさせて頂きました。

精神障害者当事者の会のすみれ会、精神障害者の実態、生活、活動の様子を見て、聞いて頂きたくお願いさせて頂きました。すみれ会の歴史は古く、今年で48年間の歴史があります。健常と言われる人達の力ではなく、精神障害当事者が自分たちで会を運営しています。法人が母体で、二つの地域活動支援センターを運営しています。会の運営活動だけではなく、遅れている精神障害者に対する制度の拡充を求める活動なども行っております。仲間の相談にのる事もあったり、長期にわたって精神科病院に入院している仲間を退院につなげる活動、面会、お手紙を出す、レクレーションで楽しみ、地域活動支援センターでは毎日仕事をし、皆障害に負けずに元気に活動をしています。皆、無理は出来ませんが、出来る事を出来るときに無理せず行い、継続できる様に頑張っています。

今回の受賞を励みにして、これからも精神障害者が元気で過ごせる活動を目指して活動して行くと思います。すみれ会にはモットーがあり、「精神障害者が人格を持った人間として尊重され、人並みの幸せな生活を送れるようになること目標としています。」 もう一つは、「のん気、こん気、元気」です。精神障害者の歴史ゆえの言葉と思っております。日々の活動に奮闘しておりますが、これからも精神障害者に寄与出来る様に活動して行きたいと思います。

今回の名誉ある表彰、本当に有難う御座いました。

特定非営利活動法人精神障害者回復者クラブすみれ会
副理事長 石山 貴博

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