受賞者紹介

第50回 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

チョ・チョ・カイ

Kyawt Kyawt Khine

(沖縄県/ミャンマー)
Kyawt Kyawt Khine チョ・チョ・カイ

ヤンゴン大学を卒業後、地元で公立小学校の教員として10年勤め、2005年国費留学生として東北大学と宮城教育大学で教育法を学び、2011年には琉球大学大学院を卒業した。その後沖縄の幼稚園で英語を教える中、幼稚園では人として必要な社会性や道徳教育等が行われていることに着目し、ミャンマーとの違いを感じた。一方、母国では貧しさから学校に通えない多くの子供達の存在に胸を痛めていたこともあり、ヤンゴンから1時間30分程の所に、基本的な人間教育をする私立の幼稚園を2013年に開園し、翌年には政府の認可を受けて、私立小学校を設立した。ここには、村長の協力により、貧しい子供が優先的に通っている。その教育内容は、自身が日本で学んだ事を反映させた、“自分の頭で考える”という教育方針で、ミャンマーの仏教が基本の暗記方式とは異なる。6月に新学期を迎えるが、現在96名の生徒が通い、授業料は無料で、教師8名の給与を含めた学校の運営費用は、ほとんどはチョチョカイさんが負担している。 授業は、ミャンマーの公立学校のカリキュラムに加えて、美術や音楽、体育、英会話、他にも農業や仏教を学んでいて、日本の学校のように、週3回の給食も提供している。幼稚園で行儀や道徳をしっかり学んだ子供達が、そのまま小学校に進学するが、その評判を聞きつけて、近隣の富裕層の子供の入学希望も殺到している。子供達は、これまで教育を受ける機会に恵まれなかった、自分の親に、歯磨きやごみ捨てのルール、学んだことを家庭で伝えている。

推薦者:NPO法人 珊瑚舎スコーレ

感謝の気持ち

このたび、第50回社会貢献者表彰の受賞者としてこの式に出席することができまして、心より感謝申し上げます。まずはじめに、社会貢献支援財団会長の安倍昭恵様をはじめ、私の願いを理解してくださり、ミャンマーにいる家族や沖縄に住んでいる家族のためにビザの手配や、飛行機のチケットの予約まで親切にやってくださった事務局の皆様に、心より感謝申し上げます。また、この賞に推薦してくださった珊瑚舎スコーレ代表の星野人史様と星野知子様にも感謝申し上げます。そして、私の活動を支えてくれているミャンマーの家族、愛の家小学校の職員たち、児童の親御さんたちにも感謝したいです。

式に出席して

私は今までこのような賞をもらったことがなかったので、大変嬉しく思っています。50回までも続いている社会貢献者表彰や、社会貢献活動者たちを支えてくださっている社会貢献支援財団を心より尊敬しております。式で社会貢献のため頑張っている方々と出会って、様々なことを聞くことができて、とても貴重な機会でした。社会のためにいろいろな立場で、また、世界の人々のためにそれぞれの国で活動する映像を見て、涙が出るほど感動しました。の安倍昭恵会長から、直接この賞を頂いたことも、私にとっては人生で忘れられないことでした。日本で、こんなにも高名な方にお目にかかることができてとても光栄なことと思っています。これからの世界は一つになるでしょうから、世界平和のため、自分自身ができることを、自分自身の力で、一緒に良い社会を作っていきたいと思っています。また、良い社会を作る為に、社会貢献支援財団のような方々が支えてくださることも大事なことと思っています。

今後の目標

私は今沖縄で、ロイヤル・ミャンマーというミャンマー料理のレストランを経営しており、その収益でミャンマーの愛の家小学校の運営をしております。愛の家小学校では、私が日本で学んだ教育を活かすことで、単なる暗記教育ではない、日本の教育に似た教育を実践しています。しかし、ミャンマーで日本のような教育をやるためにはいろいろな問題があります。例えば、教室が狭い、先生たちの技術が足りない、教材か不十分、給食を毎日提供する予算がない、などです。また、現在運営しているのは小学校ですが、子供たちは卒業後、その地域にある唯一の中学校に進みます。うちの小学校は他の学校とは違う教育法で教えているので、うちの子供たちはその中学校へ行くと色々と難しいことがあると思います。そのため、私は中学校、高校まで同じ教育方針の学校を設立することを目指しています。

愛の家小学校の教育方針を、ミャンマーの中学校、高校まで広げていくにはまだまだたくさんの方々のお力が必要です。これからも皆様のご理解ご支援をどうぞよろしくお願いします。今回頂いた賞金は愛の家小学校の校舎の維持管理のために大切に活用させていただきます。

最後に、社会貢献者支援財団の皆様、日本財団の皆様に重ねてお礼申し上げます。

  • 学年終了式で記念写真
    学年終了式で記念写真
  • 日本の遊びを取り入れています。ミエッターイエイミュ小学校
    日本の遊びを取り入れています。ミエッターイエイミュ小学校
受賞者とみなさまをつなぐプラットフォームプロジェクト「ひとしずく」