社会貢献の功績
渋谷 りつ子
ピアニストを志してウィーンの音楽大学を卒業後、日本へ帰国途中に観光のため1992年にインドのカルカッタ(コルカタ)に立ち寄り、何げなくマザーテレサの家の重症心身障害児施設「ダヤダン・メディカル・センター」を訪れて以来、障害児の養育と訓練(リハビリ)の無償のボランティア活動に明け暮れている。施設は、貧しさから親が育てられず、見捨てられた自分の身の回りの事もできない重度の子どもが多く、過酷な状況に身を置くうちに自分の役割は音楽ではなく、この子どもたちを助けることではないかとの思いから、生活費を全額自費で負担しながら活動を続けている。
私のコルカタマザー・テレサの施設での活動にご理解を賜り社会貢献者表彰を頂くことが出来ましたことは、このうえない喜びであり、心より感謝申し上げます。
思い起こせばこの26年間マザー・テレサの教え「自分を無にして仕えること」を胸に、彼女の足元にも及ばない自分ですが、コルカタにいる障がい児のお世話をさせて頂いてきました。私は施設で、無償のボランティアとしてお手伝いさせて頂いております。少しでも長くお手伝いさせて頂きたいと、日々の生活は大変質素にしております。
施設では、掃除、洗濯などはすべて手でやっております。電気製品は使いません、64人の障がいを持つ子どもたちが暮らしております。
掃除、洗濯、リハビリ、勉強、治療、食事介助などを、シスターを中心に職員、世界中から来て下さるボランティアの皆様で毎日をこなしております。
私は、このコルカタの地に生かされ、お手伝いさせて頂けることを大変うれしく思っております。私への唯一の報酬はそのつど子どもたちから頂くあたたかい愛と笑顔です。これがあるから続けていけるのだと思っております。
子どもたちそれぞれ病状が改善される中で笑顔がうまれていきます。これからも子どもたちの母親代わりを続けて参ります。
今回、同時期に受賞された皆様にお会いしお話をしてそれぞれの社会貢献のあり方を学ぶことができました。
私にとって宝物のような経験となりました。
特に安倍首相夫人からは、お声を掛けて頂き、夫人がコルカタを訪問された際のお話もし、ご一緒に素敵な写真まで撮ることが出来ました。
二週間の短い日本滞在でしたが、夢のような思い出とともに7月14日にコルカタへと向かいます。
一日も早く子どもたちに会いたい!心はすでにコルカタの空へ飛んでおります。
有難うございました。