社会貢献の功績
認定特定非営利活動法人 アレルギーネットワーク京都 ぴいちゃんねっと
小谷 智恵
平成17年に京都で設立され、食物アレルギーの子どもと保護者の居場所づくりや食事の心配をすることなく集まり交流できる機会を作り、食や子育てに関する相談や保護者への支援を行っている。また京都の人にアレルギーを学んでもらう講座「アレルギー研究会」、災害時に直面するアレルギーの子の食事問題を解決するため、災害支援ネットワークの構築を図る「災害支援」、子どもを遊ばせながら、母親は相談できる交流や学びの場としての「食物アレルギーサポートデスク」や全国初となる食物アレルギーに配慮した「つどいの広場」の運営、ニューズレター発行などの情報発信を行っている。これまでに運営にかかわったスタッフは5.60人。利用した母親は700名を超えている。
この度は、社会貢献団体として表彰いただきまして本当にありがとうございました。
ぴいちゃんねっとの始まりは、食物アレルギーの子どもと保護者の生活の質の向上を目的に、2005年4月に一人の母親が、手作業で作成したニュースレターを京都市内の保健所等に置いてもらうことから始めた小さな活動でした。「独りじゃないよ」を伝えたい、そんな思いの詰まったニュースレターを読んで下さった同じ思いのお母さん達が集まり、小さな活動をコツコツ積み重ねて12年目。様々なことに挑戦し、挫折し、それでも初心だけはぶれずにやってきました。
当事者支援(サポートデスク・情報発信・防災)、支援者支援(出張学び舎・アレルギー大学)、社会的理解の事業活動の3本柱も志を同じくするスタッフ・役員で作りあげてこられました。加えて昨年度には、設立当初からの目標であり、夢であった「食物アレルギーの子どもと保護者の常設の居場所」を地域の子育て支援の場「つどいの広場」との併設という、最も望んでいた形で運営が出来る様になりました。夢の形が一つでき、またその夢の場所をこれから増々充実させていこうというタイミングでの受賞は、これまでの道のりが間違いではなかったこと、そしてこれからも一つの目標に向かっていけば良いのだという、これまで・現在・未来への大きなエールとなりました。
12年、長くかかったと思っていましたが、表彰前夜の懇親会では、30年、50年と地道な活動を続けて来られた方達のことを知ることもでき、「まだまだこれから」と、心新たに誓える時間にもなりました。また、スタッフ役員だけでなく、これまで支えて下さった諸先輩方、サポーター企業の皆様や家族など、多くの方たちと一緒に楽しい時間を過ごさせていただけたことが、とても嬉しく、また感謝でいっぱいです。
この受賞が、受賞だけに終わることなく、食物アレルギーのこと、食物アレルギーの子どもの子育て状況のことが、もっともっと広く社会に理解されるきっかけにしていきたいと思っております。
皆さま、今後ともご支援・ご指導をどうぞよろしくお願い致します。
事務局長・副理事長 小谷 智恵