社会貢献の功績
特定非営利活動法人 京都ほっとはあとセンター
NPO法人京都ほっとはあとセンターの前身組織である京都授産振興センターは、京都府・京都市の全面的な協調支援を得て、府内の86カ所の授産施設や共同作業所が参画し、障がいのある人たちの自立と社会参加を促進するための団体として、平成7年4月に発足し、障がいのある人が作った製品、いわゆる「授産」製品の品質向上のために専門家を派遣する事業、京都駅ビル内に常設販売所を開設する事業に着手した。その後、就労継続支援A型施設「喫茶ほっとはあと」の運営も開始し、障がい者15名が一般就労に向けて実地トレーニングを積んでいる。また、B型事業所から一般就労者を送りだす事業にも取組み、名乗りを挙げた74名の障がい者の内、39名(平成27年3月時点)の一般就労移行に成功している。この取り組みは全国に先駆けて、京都府だけが行っている事業である。加えて、小規模であるがゆえに、個別では大量の製品受注の困難な事業所の共同受注センターとして、京都府や京都市等からの共同受注に応じている。受注内容に応じて、発注対象事業所の規模や能力に見合った仕分けを行い、品質の安定を保ちながら、納品等を含めた調整業務を担っている。製品の製造のみならず、京都市役所の周りの花壇の整備や京都府庁舎や京都市施設等の清掃、京都市立保育園ゴミ処分、民間社会福祉施設の清掃といった役務も受注している。
特定非営利活動法人京都ほっとはあとセンターは、京都府・市の全面的な協調支援を得て、1995年に府内86カ所の授産施設や共同作業所が参画し、障害のある人たちの自立と社会参加を促進するための団体として、発足しました。今は175カ所の会員施設となり、今年度で結成20年を迎えています。
当時、障害のある人たちが作った製品は「授産製品」と呼ばれており、私たち関係者は「授産」と言う障害のある人に仕事を授けるといった意味の言葉に違和感を覚えていました。そこで、2006年に新たな呼び名を全国から広く募集し、数多くいただいた応募の中から、「ほっとはあと製品」と命名することにしました。この呼び名はその温もり感とともに今はしっかりと定着しています。
また、私どもは「ほっとはあと製品」の品質向上と販路拡大も目指し、ものづくりの専門家=プロを施設に派遣する事業や外部講師を招いてのワークショップ・セミナー等を開催しています。またJR京都駅ビル内に「ハートプラザKYOTO店」(2015年10月10日より京都市内寺町三条の名店街に移転)、嵐山天龍寺前に「ぶらり嵐山店」、京都府庁内に「ハートショップまごころ店」の常設販売店舗を構えるほか、企業などの様々な団体のイベントでの出店の機会で「ほっとはあと製品」の販売と周知を行っています。更には障害者優先調達推進法の京都府内共同受注窓口となり、企業や官公庁からの清掃業務等の役務や製品の発注を受け、各事業所へ仕事を委託し、障害のある人たちの工賃の向上に貢献しています。
また、障害のある人の就労を支援事業として就労継続A型事業所「喫茶ほっとはあと」を京都市内で2店舗開設し、そこでは15名の障害のある人が、一般就労に向けて訓練をしながら所得の保障を目指しています。その他にも、就労移行支援員を希望の施設へ派遣し、一般就労を目指す障害のある人への支援活動も行っています。
今回、貴財団より社会貢献者表彰の栄誉を賜り、関係者一同大変感謝しております。式典では今回表彰された皆様とお会いでき、様々な分野での社会貢献活動を知ることができた大変な驚きとともに、人の心の温かさを再認識させていただける貴重な機会となりました。この経験を励みとして、私どもの今後の活動が障害のある人たちの幸せにつながるよう、さらに精進を重ねていきたいと思っております。本当に有難うございました。
特定非営利活動法人 京都ほっとはあとセンター
副理事長 粟津 浩一