社会貢献の功績
ボリビア、オガル・ファティマにおけるイエスのカリタス修道女会の邦人シスター達
南米ボリビア多民族国、サンタ・クルス州のファティマの聖母乳幼児院で平成2年からほぼ四半世紀にわたり、孤児、虐待、家庭内暴力、両親の麻薬やアルコール中毒などさまざまな事情により家庭での養育が困難な乳幼児たちを収容、養育している。当初、この乳幼児院は劣悪な養育環境や食糧事情、ずさんな運営管理であったため、州の福祉課が援助を求め、邦人シスターたちに運営が委託された。シスターたちの献身的な活動により、日本からの支援などで乳幼児たちの発育や運営も改善してきたが、同国の社会・経済状況の発展は緩慢であるため、政府機関からの保障は不安定であり、支援が途切れると運営管理に支障が生じるというぎりぎりの中で、現在も子どもたちの健やかな成長を見守り、養育する活動を続けている。
ボリビア・宣教二十五年
この度は、栄えある受賞式又、夕食会にご招待頂き、心より感謝申し上げます。
皆様方の自己紹介で、活動の実体を聞き感動と同時に、学ぶ事も多々あり激励されました。
ボリビア多民族国のサンタ・クルス州で、様々な事情によって、家庭での養育が困難な乳幼児を収容して、25年なります。社会的、政治的不安定な状況は、現在もあまり、当初とは変わりませんが、それでも、今日では、当初に比べて、可成り改善されてきました。
当時は、運営管理は元より、子ども達に与える日々の糧さえも、危機に陥ることが度々でした。
そんな時、神様は不思議な方法でいつも、救いの手を差し伸べて、支援者を送って下さり、どんなに感謝しても足りないと思いました。
特に、日本海外邦人宣教者活動援助会(JOMAS)のご支援には心より、深く感謝申し上げます。
サンタ・クルスの福祉課より乳幼児を委託された当時の子ども達の殆どは、栄養失調で最悪の状態でした。ある時など新聞に包まれた赤ちゃんが、運ばれてきた時は、瀕死の状態でどんなに手を尽くしても、生命力を戻すことができず、亡くなっていきました。
それで、JOMASの方に願い、実地検分して頂き、日本の森永ミルクを、年間通して頂くようになり、赤ちゃんの生命を、助けることが出来ました。本当に感謝しました。
25年の歳月の中で、国情の不安定、極度の貧困、特に、家庭での子ども達の養育の困難さは、解決できない状態ですが、神様はいつも、私たちの祈りに応えて下さる事を信じて、前進して行きたいと念じています。今後ともどうぞ、
よろしくお願い致します。
樽角 カネ
イエスのカリタス修道女会