社会貢献の功績
Saetanar
2002年よりミャンマーのシャン州で、学校建設を通じた地域開発事業を実施している。校舎の建設のみならず、学校運営を支える教員や教科書から文具、トイレや衛生設備などのソフト面の整備を、地域住民の参加と所得創出の仕組みを取り入れた事業を行っている。建設に住民が参加、協力し、施行管理や労働力の提供で節約した建設費を、その学校のコミュニティ開発に活用する。この資金を使い、住民のアイデアで簡易水力発電や農業、小規模金融等の事業を行い、その収益で運営や地域開発を支えて行く仕組み。この事業に重要なのは村の選定で、住民が主体となって学校建設・運営を実現しようと意思のある村々を選ぶことが鍵となっている。5年間で100校の小学校建設をめざし、2007年に100校目、2012年には200校目が完成、2017年までに300校が完成する予定。
この度は当団体に素晴らしい賞を頂きまして、誠にありがとうございます。
これまで様々な苦難もありましたが、共に頑張ってきた現地の協力者や活動パートナーであるミャンマー政府関係機関、自分たちの地域発展のために汗を流してこられた地域住民のおかげでこのような賞を頂けたと思っております。
私共がミャンマーのシャン州で「学校建設を通じた地域開発事業」を開始してもうすぐ12年が経ちます。これまで222校の新校舎とその地域で行う地域開発事業、そして43校の校舎の改修や増築を支援してきました。
私共が活動する地域は都市部と比べてインフラの整備が遅れています。教育施設も例外ではなく、校舎の建設も基本的に地域住民が行わなければなりません。地域住民が竹や木を使った校舎をなんとか作り教育省から小学校(5年生まで)として認定されても、中学校(6年生)以上の施設まで整備するのは容易ではなく、遠方まで通うことが出来ずに学業を断念せざるを得ない子どもたちもいます。
セダナーの学校建設の目的は、地域に教育を根付かせることでその地域が発展・自立することです。そのため、校舎建設も(建設会社に委託するのではなく)村の人たちが中心となり自分たちで施工管理を行いながら事業を進めます。建設時に地域の住民が提供した資材や現金・労働力を資金に、建設終了後にはその地域の特徴を生かした収益事業(地域開発事業)を実施して資金を運用します。地域開発事業の収益は、教員不足を補うために村で雇用した教員の給与や教材の購入、校舎の補修など、主に学校運営のために使われます。
このように自分たちの手で事業を進めていくことで村の人たちには誇りと自信が生まれます。また、頑張っている大人の姿を見て、子どもたちも沢山のことを学んでくれます。
今回の式典関連行事では、素晴らしい構成と職員の皆様のサポートに感服致しました。また、初めて訪れた日本で、素晴らしい文化、高い技術力、品質や安全衛生への管理能力など感じることも出来ました。教育の大切さも改めて実感しています。今後も「セダナー」(ミャンマーの言葉。日本語で"慈愛"の意)は団体名の通り、思いやりの心で、より多くの子どもたちの教育環境を整備し、ミャンマー農村の発展に繋がるよう活動を続けて参ります。
最後になりましたが、これまで活動資金を助成して下さっている日本財団の皆様、このような貴重な機会を下さった社会貢献支援財団の皆様に感謝とお礼を申し上げます。