社会貢献の功績
社会福祉法人 若竹福祉会
1981年に沖縄県内において、障がい者の働く場を創ろうと、養護学校の教諭や生徒の父母、地域の人と共に母体が結成され、翌年82年に、無認可作業所としてスタートして、創立31周年を迎えた。知的障がい者の働く場として、あるいは職場適応への支援など、社会的に自立するためのサポートや、障がい者の家族の相談にも応じている。県内で6ヶ所の事業所を運営し、2012年には県総合福祉センター内に「カフェめし&ギャラリーさまさま」をオープンし、地域の人々のコミュニティーの場として絵画展やコンサート、講演会などを開催している。これからも、障がい者の社会参加、就労の場の提供、家族を支える活動を継続して行っていく。
昨年の6月、台風接近の中を社会貢献支援財団の方が、当法人に調査にこられました。あれから一年経って、日々の活動に追われ、すっかり忘れていた今年6月、社会貢献支援財団より社会貢献表彰の内定のご連絡を頂き、9月に決定通知が届きました。この間、私は「本当に若竹福祉会で良いのだろうか?」と自分に問いかけてきました。社会の中では私たち以上に、人知れずたゆまぬ努力をなされている方々が多くいらっしゃる中で、正直、嬉しい半面、私たちで良いのだろうかと思いました。しかし、こうした思いは、表彰式前夜祭で挨拶された、日下公人会長の「日本人は謙虚さが美徳ですが、これが海外だとみんなで喜び合うものです」という言葉で、今回、社会貢献表彰を受賞できたことを素直に喜び、これからの未来へ繋ぐ希望の礎にしていこうと、心新たにしました。
表彰式当日、これまでの若竹福祉会の歩みを振り返り、胸の底からフツフツと沸き起こる思いが、感謝と感動となり涙が溢れてきました。1982年沖縄県内の先陣をきってスタートした若竹共同作業所は「どんなに重い障がいがあっても働きたい!働く中で生きる喜びをつかみたい!」と願った当事者と「何とかしたい!」いう人たちの熱い思いが結び合ってスタートしました。若竹に続く県内の作業所が5年、6年、7年の内に社会福祉法人に移行していくのを見送りながら、次々と押し寄せる困難や苦難を前に、矛盾と葛藤を抱え歩む日々でした。それでも希望を失わず前向きになれたのは、障がいのある方々やご家族の困窮した状況を前にして、何とかしなければという使命感と、地域の方々をはじめ、多くの人々の励ましと支えがあったからです。1997年に社会福祉法人に移行した後も、行き場のない障がい者を受け入れ、定員をはるかにオーバーする事態に、新たに無認可作業所を開所したり、また、当法人の分場として受け入れてきました。このように若竹福祉会は、いつも障がいのある方々の思いとニーズに応えることを念頭に、地域の中で活動し、今年31年目を迎えています。今、振り返ってみても、がむしゃらになれる時代であり、できる環境が与えらていたのだと思います。
今回こうした私たちの活動に目を留め、評価して下さった社会貢献支援財団に心より感謝申し上げます。若竹福祉会はこれからも「生き活き福祉の未来づくり」に向けて、共に汗し涙しながらも笑顔で歩み続けて参りたいと決意を新たにしています。
理事長 村田 涼子