人命救助の功績
小林 慎太郎
竹内 亘
平成24年11月19日、福岡県宇美町で発生した住宅火災で、下校途中の小林さんは建物内に人影を目撃したため、付近にいた竹内さんに「中に人がいる」と声を掛けた。二人で建物内に入り、70歳代の夫婦を救出した。火は天井まで達しており、救助された夫人は足に火傷を負っていたため、二人で脇を抱えるように外へ連れ出した。その後消防隊が到着した。消防隊は「防火服を着ていても近寄りがたいほどの熱さだった。二人に救出されていなければ、ご夫婦の命は危なかったかもしれない」と語った。
小林 慎太郎
僕は、学校の帰り道に偶然火事を見つけて、友達と興味本意で見に行きました。
初めて目の前で見る火事に驚いている中、燃えている家の中に人影を見つけ、助けを求められ、近くに居た竹内さんと家の中に入り、逃げ遅れた方を助けました。
後で思うと熱かったし、危ないことをしたな…と恐ろしくなりますが、その時は無我夢中で、ただ助けないといけない…という思いがありました。
その時は、自分なりに出来ることをやっただけだったのですが、その後消防署や警察署で表彰を受け、すごいことをしたのかな、と思いました。
今回、宇美町役場の方から推薦をして頂き社会貢献者として表彰を受けることになりましたが、今年高校入学し、勉強と部活についていくのが精一杯で、東京に行くことなど考えることが出来ませんでした。しかも、たまたま偶然の出来事でお金を頂くことなど出来ないと思いましたが、両親や学校の先生に勧められ、学校も公休になると言われ、行くことにしました。
表彰式ではいろいろな方の社会貢献の発表を聞くことが出来ました。
世の中には、ボランティアという形で社会のため、人のため、動物のために尽くされている方が沢山いるのだなあと感動しました。
日頃の生活の中では分らない、とても貴重な体験をさせて頂きました。
まだ、進路が決まらない自分ですが、将来は社会のため、人のために働けるような職業に就きたいと思いました。
今回、周りの方々の支援のおかげでこの様な体験をすることができました。
ありがとうございました。
竹内 亘
この度は身に余る表彰を受け心より厚くお礼申し上げます
このような席で私ごときが表彰して頂くことは、生涯で忘れることのないものとして、胸の奥深く残るものと思います。ここにお招き頂いた関係者、又町の関係者の方に厚く重ねてお礼申し上げます。
今回の火災は町内に置いて、近年にない大火災で、夜間に発生していたなら人的被害がもっと大きかったと思われます。当日近所の方から携帯で火災の知らせがあり、仕事に行く準備をしていましたが、表に出るとすでに火柱が屋根から上がっていました。家の中には誰もいないと感じていましたが、下校途中の小林君が人影を見つけ二人で中に入り、火と煙の中、洗面器で水をかけ消火活動をしている老夫婦を発見、髪は焼け手足に火傷をしておられたので、先にご主人を外につれていき、手足に火傷を負った奥さんを二人で外に連れ出しました。
私どもは偶然にその場にいたので、人命救助となりましたが社会の中では、人と寄り添い継続して援助されている方がたくさんおられる事を知り、又受賞者代表の神幸雄さんの挨拶には感銘を受け、夫婦でこの場に出させて頂いた事に感謝いたします。