受賞者紹介

平成24年度

東日本大震災における貢献者表彰

とくていひえいりほうじん あおいうみのかい

特定非営利活動法人 碧い海の会

(大分県大分市)
特定非営利活動法人 碧い海の会 理事長 田中新正
理事長 田中新正

大分県のNPO法人で、宮城県仙台市のボランティアセンターや女川町のボランティア団体と連携し、5月から10月の間、活動を行った。石巻市で重機の使えない墓場の瓦礫撤去や無料の風呂やの改築、救援物資の輸送などを行った。また女川町では墓石の原状回復や流木の撤去、炭焼きイベントを行った。団体の専門分野である、炭を使った土壌の浄化や廃材を炭にする作業を通じて、被災地の復興を後押しする活動を続けている。岩手県東和町から要望のあった住宅の調湿用、燃料用の竹炭を提供する活動も行う。今後も宮城県で、土壌改良や廃材処理のための炭作り活動を継続的に展開する予定。

推薦者:社会福祉法人 大分市社会福祉協議会

《私たちの決断》

お墓の復元作業

多くの人々を一瞬にして悲しみと苦労のどん底に突き落とした津波の映像を見て、無力感を感じていたとき、仲間の年長者である三浦さんが「東北に行きましょう」と口を開きました。三浦さんは活動の先頭を走り出し、半年間被災地に留まって、私たちをリードしてきました。続いて足立さん、秋山さん、そして私古城も短期間ではありますが、東北の仲間になりました。

《私たちの活動》

出島での作業

三浦さんの仙台での宿泊先はお寺さんだったこともあって、5月から7月まで石巻市で墓地のガレキ撤去に携わりました。すべてが、炎天下での手作業でした。8月から10月までは、宮城県女川町の個人ボランティア『だいじょうぶ屋』のテント村に宿泊して、出島とい定期便の途絶えた島に渡り、ここでも墓石の復元などに努めました。お墓との付き合いの多い活動でありましたが、そのほか、無料お風呂屋さんの改築や個人住宅の泥出しなどの活動にも従事しました。

《復興を目指す炭焼き》

炭焼き小屋 竹炭を作る

三浦さんは、去る2月再び東北に出発しました。今回は、今まで以上に『復興』を意識した活動にするため、『炭焼き』に取り組むことになりました。私たちの活動のノウハウを生かし、ガレキや枯死した木を原料に炭を作って熱源、脱臭、土壌改良などに利用しようという試みです。かつて東北の森は、世界に誇れる素晴らしい森でした。その森は、日本の伝統的な技術である炭焼きによって守られてきました。東北の方々とともに炭焼きに取り組み、東北にすばらしい環境を取り戻したい、と願っています。

 

石巻では墓地の瓦礫撤去を行った

このたびの受賞によって、私たちは今後の活動に向けて大きな勇気をいただきました。深く感謝申し上げます。