東日本大震災における貢献者表彰
みやぎけんたいゆうかい
公益社団法人隊友会 宮城県隊友会
自衛隊退職者で構成される法人の宮城県会で、会員で「防災ボランティア組織」を編成し、同県及び仙台市をはじめとする自治体と災害時の応援協定を結び、万一の事態に備えていた。震災では会員にも11名の犠牲者があり、700名が自宅倒壊など被災したが、3月12日から仙台市内などの避難所で、炊き出し、物資の分配、入浴の支援などを宮城県隊友会独自の活動として行った。また5月9日から6月27日まで、隊友会本部が計画・実行した、民家室内の泥土の排除や瓦礫の撤去などの活動を、現地統括者として指揮し、全国から応募した会員を合わせ延べ640名で行った。さらに5月14日から6月10日まで、自衛隊からの要請で延べ134名が、出動中の隊員の家族の安否確認や、隊員家族の住居の片付けなどを行った。
この度、東日本大震災における貢献者表彰の受賞が決定した旨ご連絡を頂き、会員一同大変嬉しく思うとともに感謝致しております。
この受賞は、公益社団法人隊友会にとって、二つの大きな意義があります。
それは、第一に私達の社会貢献事業が、権威ある「社会貢献支援財団」に認められたことであり、大変名誉なことであります。
第二は、今回のようなボランティア活動は初めて実施しましたが、この受賞を弾みとして、これからはこの様な社会貢献事業も自信を持って推進していくことが出来るようになったことです。
私達の救難活動は、いろいろ実施しました。具体的に述べますと、先ず第一に、震災直後から4月末位までは、被災した自治体、或いは被災者が避難した自治体に所存する県隊友会の6支部が、避難所の管理運営を始め、避難者に対する炊き出しや物品の配分等の支援及び市町村からの依頼を受けて、防犯パトロール等を実施しました(460人日)。
第二に、4月上旬の約1週間は、仙台市から依頼されて、市内の約80校の小・中学校の入学式等の為に避難者が体育館等に残置した多くの毛布の撤去をしました(220人日)。
第三に、五月のゴールデンウィーク終了後から6月末までの約二ヶ月間、全国隊友会の支援のもと県隊友会と一緒に、毎日14〜15人の規模で、被災地である石巻市・気仙沼市・岩沼市において浸水家具の搬出・床下の泥土の除去・側溝の泥上げ・破損したビニールハウスの支柱等の撤去等を実施しました(約640人日)。
第四に、災害派遣中の自衛官の親族の方で五月に入っても発見されていない行方不明者がおり、OBである隊友会にこの方達の捜索をお願いしたいと自衛隊から要請されました。
これは、我々隊友会にしか出来ない事であると認識し、五月中旬から六月上旬迄の間、要請があった隊員の立会のもと(隊員が遠方の場合はその親族が立会)被災されたと思われる地域で、毎回約13人位で捜索を実施しました(約140人日)。
これらの活動の結果、多くの被災者から直接お礼の言葉を頂き、多くの被災者直接お礼の言葉を頂き、また、礼状を頂く等、大変感謝されました。特に、被災し気力を落とされた方から、「お蔭様で生きる勇気が湧いてきました」と言われたこともありました。
更に、自衛隊からも礼状・感謝状を頂きましたことを申し添えます。