受賞者紹介

平成22年度 社会貢献者表彰

社会貢献の功績

はちおうじろうどくのかい"ともしび"

八王子朗読の会"灯"

(東京都八王子市)
会長 小林 敦子
会長 小林 敦子

昭和52年に八王子市に発足した音訳(朗読)を中心に福祉活動を行うボランティアグループで、今年で33年目を迎える。123名の会員が、1.録音図書の制作、2.校正、3.テープ雑誌「街かど」、4.対面朗読、5.週刊誌、6.新聞リーディング、7.俳句、8.デイジー、9.蔵書管理、の9 つのグループに分かれ、常に視覚障害者の立場に立って「目の代わり」を意識し、心のこもった「声のボランティア」 を目指して活動されている。

● 推薦者/八王子市教育委員会 教育長 石川 和昭

私たちは目の不自由な方々に、音訳・朗読などを中心とした福祉活動を行うボランティアグループです。

昭和52年9月、会員10名で会が結成され、視覚障害者の介添えと朗読から始まり、昭和61年には朗読を主とするグループとなり、平成3年に現在の名称「八王子朗読の会"灯"」となりました。

現在、会員は123名(うち男性7名)です。心身障害者福祉センター主催の初級音訳講習会の修了者のうち、希望者が入会。

主な活動は、①録音図書の作成(S54〜図書館の蔵書、盲学校関係の図書、個人の依頼など)②街かど(図書館発行、S60〜地元八王子の話題中心のテープ雑誌製作、月2回発行)③対面朗読(S60〜八王子市内の4図書館と盲学校など7ヶ所、年間800回以上)④週刊誌(図書館発行、S61〜記事抜粋で製作、毎週発行)⑤新聞リーディング(心身障害者福祉センター発行、S61〜記事抜粋で製作、毎週発行)⑥俳句(心身障害者福祉センター発行、H5〜新聞俳壇など製作、月2回発行)⑦DAISY(デイジー() H11〜デイジー図書の製作、デジタル録音の研修と実践)⑧蔵書管理(S54〜)⑨朗読会(H15〜年2回、図書館と共催)などです。

「街かど」モニター中

活動区域に都立八王子盲学校があることから医学書・教科書の依頼が多いのも特徴で、あん摩マッサージ指圧師国家試験問題集などの音訳は、資格取得や就労に向けての一助になるとのことで、大変喜ばれています。

音訳に当たっては、全て会員相互による校正が行われ、正確で分かりやすい、聞きやすい録音を目指しています。自主勉強会や外部講師を迎えての研修会も毎年行い、常により良い読みを探って努力しています。

また、平成16年からは心身障害者福祉センター主催の初級音訳講習会の講師を依頼され、会から数名を派遣しています。さらに新入会員に対しては、平成8年から実践活動へ向けての新人研修会がスタートし、東京都の指導者講習会修了者が指導に当たっています。

デジタル化の波は音訳の世界にも及び、テープからCD(デイジー図書)へと急速に変わりつつあります。音訳者とデイジー編集者のさらなる養成がこれからの大きな課題です。

「目の不自由な人の役に立ちたい」というグループ結成時の初心を忘れず、これからも頑張っていきたいと思います。

「週刊誌」記事分けと編集作業
「DAISY」編集作業
「新聞リーディング」録音中
「俳句」編集とダビング、発送作業

Hachioji Reading Group "Tomoshibi"

(Hachioji, Tokyo)
A volunteer group engaged in welfare activities centered on the transliteration (reading aloud) of the printed word, Tomoshibi (lantern) was established in Hachioji in 1977 and is now in its 33rd year. The group's 123 members are divided into nine groups engaged in various tasks: recorded book creation, proofreading, recorded magazine "Machikado", face-to-face reading, reading aloud, weekly magazine reading, newspaper reading, haiku, DAISY (Degital Accessible Information System), and library management. Approaching their activities with a constant awareness of the position of the visually impaired in society, the group members'a im is to become caring "voice volunteers" who can provide a service "in place of the eyes" of the visually impaired.
Recommended by Mr. Kazuaki Ishikawa, Superintendent of Schools,
Hachioji City Board of Education