受賞者紹介

平成21年度 社会貢献者表彰

人命救助の功績

おおくら まさし

大倉 政志

(53 歳/新潟県新発田市)
大倉 政志
平成 20 年 4 月 10 日午後 4 時頃、新潟市北区の新井郷川(幅 40 メートル、水深 3 ~ 4 メートル)の堤防沿いを勤務途中バイクで走行中、河川敷で遊んでいた女の子が何か騒いでいるのでバイクを止めた。すると男の子(小学 5 年生)が川に落ちたと叫んでいた。見ると男の子が溺れ流されて行くのを発見。すぐにカッパの上下と長靴を着用のまま川に飛び込み泳ぎながら男の子に近づき、肩にかつぐように必死に堤防までたどりつき、男の子を引き上げて救助した。
推薦者/財団法人 逓信協会

受賞の言葉

この度は大変名誉ある賞を頂き有難うございます。 何より嬉しかったのは男の子の命が助かったという事です。 今回頂いたこの輝かしい賞を自分自身の誇りとして、少しでも社会に貢献出来るような生き方をしていきたいと思います。

溺れている男児を発見した場所

当日の夕方、この日は寒く雨が降っていた。ヘルメットにカッパの上下を着用し、いつもの様にバイクで新潟市北区の嘉山 1 丁目から郵便の配達を始めた。

新井郷川の堤防に差しかかった時、堤防の下の川原で数人の小学生の女の子が騒いでいるので、バイクを止め声をかけると「遊んでいた男の子(小学 5 年生)が川に落ち、流されている!」という。川に目をやると、男の子がもがきながら、流されて行くのが目に入った。私はバイクを降り、携帯電話とヘルメットをそこに置き、無我夢中でカッパの上下と長靴のまま川原に降りて、川に飛び込んだ。

新井郷川

雨のせいか水量も多く、背が立たなかった。遠泳は得意な方であったが、着のみ着のまま、しかもカッパと長靴が邪魔になり、思うように泳げなかった。なんとか男の子に近付き、後ろから抱えるようにして「大丈夫か!」と声を掛けると、うなずいたようであったので少し安心をした。また男の子は抱きついて来るようなこともなかったので、肩にかつぐようにして川岸に向った。

川から川原へ上がるには、梯子のような登り橋のある所まで行かないと上がれないので、そこまで必死にたどりつき、男の子を川原に上げた。近所の人が連絡したのか救急車が来ていたので、男の子を堤防の上に上げ救急車に乗せた。男の子はぐったりしていたが、意識はしっかりしていた。男の子も自分も無事であることに気付き、急に寒くなりぶるぶると震えた。長靴が脱げていないことにその時気付いた。とにかく男の子の命が助かったという事が嬉しかった。

翌日、郵便局に男の子と母親、それに担任の先生がお礼に見えた。特に母親が感謝してくれた。

Mr. Masashi Okura

(53 years old, Niigata, Japan)
While riding his motorcycle near the Niigou River at about 4p.m. on April 10, 2008 Mr. Ookura saw an elementary school boy drowning in the river. Without waiting to take off his raincoat and rain boots he jumped into the river which at that point was 40 meters wide and 3~4 meters deep and rescued the boy.
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