社会貢献の功績
特定非営利活動法人 国際エンゼル協会
国際エンゼル協会(「協会」)は現代表の東村眞理子さんのお母さん(川村百合子さん)が、重度の障害をもった次女(東村さんの妹さん)が受けた市民からの励ましなどの恩に対し、少しでも返したいと『LOVE OVER THE WORLD ~ 世界に愛を』をスローガンに昭和57年に伊丹市に設立、平成11年にNPO法人格を取得した団体である。
発足当初は国内の身障者施設へのボランティア派遣などの活動を行っていたが、昭和59年頃から発展途上国への開発支援や国際交流に取り組み、現在では主にバングラデシュ、フィリピン、シエラレオネ、カンボジアなどを中心に活動を行なっている。
特にバングラデシュではガジプール県コナバリ村に昭和62年に5,600坪の用地を取得、事務所を開設し、先ずモスクを建て、以後10~15年を経て孤児院、職業訓練センター、農業訓練センター、診療所、独自で運営する学校(百合子エンゼルスクール・生徒数274人)を建設するなど、協会の活動の中心となっている。
これは、平成3~13年度にかけて外務省、郵政省の国際ボランティア貯金などからの補助金によるところが大きいが、活動費の多くは「奇跡のバザー」といわれる春秋年2回のバザーと地域内で適宜開催しているバザーにより、収益の多くを充たしている。
年2回のバザーは、各回300~400人のボランティアと1,300~1,400人が来場し、ボランティアには地元だけでなく、東京、四国、九州、沖縄からも駆けつけてくれるという。
バザーの品物は洋服や靴、寝具、野菜、果物、日用品、飲食物などで、地元を中心に現在では時期が来ると特に説明をしなくとも品物を寄せてくれるという。
また支援先であるバングラデシュへ、日本からのボランティアを募って「協会」の目が届く範囲で安全にボランティア活動を行なえるツアーなども企画、「協会」以外の日本とバングラデシュの人々との国際交流も促進している。
16年にお母さんが亡くなり、主婦として家事や子育ての傍ら、「協会」の手伝いをしていた東村さんは、海外での活動を目のあたりにして、その後を継ぎ活動を続けている。 現在会員は正会員765人、教育里親会員(原則1年)1,130人である。
「協会」は東村さんが主体となって運営されているが、毎日30~40人がボランティアとして参加してくれる主婦の実働によるところが大きい。主婦一人一人ではできないことが、大勢集まることにより、より多くの子どもたちのためになれるという気持ちが強いという。
「協会」は、開発途上国への理解と協力を通して国際間の友好を深め、人々が共存できる平和な世界の実現に向けて活動を続けている。功績文
受賞の言葉
この度は社会貢献者表彰受賞ありがとうございました。長年ボランティアを続けてきた私達にとって大きなはげみとなりました。支援される人も支援する人も共に喜びを分かち合い、本協会の「愛と奉仕」の精神を持って、明るいやさしい社会の実現にむけてこれからも努力していきたいと思います。