受賞者紹介

平成19年度 社会貢献者表彰

人命救助の功績

いしい けんすけ いしい のりみ

石井 健介・石井 知美

(昭和51.3.13生 31歳)(昭和50.8.30生 32歳)東京都
石井 健介・石井 知美
平成18年8月14日の夕方、東京のお台場海浜公園の遊泳禁止区域で、救助しようとした父親が溺れている子供2人に抱きつかれ、3人共に溺れかけているのを目撃し、子供用の浮輪を持って飛び込み、3人を浮輪につかまらせ無事救助した。
推薦者:全国消防長会

受賞の言葉

石井 健介

たまたま水あそびに行った海で、まさか溺れている人を発見するとは…、その瞬間は後先考えずに海へと救助へ向かったが、冷静に今思うと自分自身無事でいる事を「良かった。」と表現したいです。本能で救助に向かったが、まさか3人もいるとは思わなかった。しかし妻の協力もあり、親子3人を無事に浜辺へ引き上げた時には、ホッとしました。結局、3人共軽症という事、命があると連絡を受け家族全員で喜びました。
当り前の事をしただけですが、今回私と妻のとった行動が、この様な形で評価された事を大変名誉に思っています。困った時にはお互い様…じゃないですが、これからも自分で出来る行動の中で役立つ物ならば、少しでも社会に貢献する様、努めたいと思います。

石井 知美

この度はありがとうございました。お台場で溺れているご家族(娘さん、息子さん、お父さん、腰まで水に入りかけているお母さん)を見つけて水難救助する際には必死でした。
失うかもしれなかった命、助ける側、助けられる側、全員の命が無事で水から上がれた事が、何よりもありがたい事です。

お台場海浜公園の海岸

8月14日午後4時頃、石井健介さんは家族4人で、東京のお台場海浜公園に遊びに来ていた。公園の岸から約10メートル、水深約3.1メートルの地点付近で泳いでいた女児(6歳)が突然溺れ、それを発見した父親(48歳)と兄(15歳)がともに泳いで助けようとしたが、兄も溺れてしまい父親に溺れた子ども2人が抱きつき、抱きつかれた父親も子どもと共に溺れかけてしまった。「たすけて、たすけて」の叫び声に、ビーチにいた奥さん(知美さん)が気付き、近くにいた健介さんに知らせた。3人とも頭部が水面から見え隠れする状況で一刻を争うと思った健介さんは、お子さんの浮輪を持ってビーチを走り、飛び込み泳いで救助に向かった。

3人のところへたどり着き、自身の二重遭難も考えて、先に浮輪に捕まらせ後方から押しながら浅瀬まで泳いで搬送した。浅瀬にいた知美さんが介助し、女児・兄・父親の順に水際へ引き上げ救助した。迅速なご夫婦の連携による救助活動で、溺水状態でまさに水没寸前の親子3人を救助した。

救助された3人は、救急隊により医療機関へ搬送され、ともに「溺水(重症)」と診断されたが、一命を取り留めた。

現場は、お台場海浜公園の水域部拡張により、人工で造成され地形が遠浅で急に深くなっているのが特徴である。

女児が泳いでいた場所は、遊泳禁止区域であったことから、水難事故に対する保護者の目が届きにくい場所であった。

お台場海浜公園のビーチ

Mr. Kensuke Ishii

(born March 13, 1976 [31 years old] ; Tokyo)

Ms. Norimi Ishii

(born August 30, 1975 [32 years old] ; Tokyo)
In the evening of August 14, 2006, Mr. Ishii and Ms. Ishii saw a father attempting to rescue two children. The children were clinging to their father, and all three were drowning. Grabbing a swimming tube for children, the Ishiis dived into the water, had the father and his children take hold of the tube, and pulled them to safety.
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