平成19年度 社会貢献者表彰
人命救助の功績
おのき やすひろ
小野木 康浩
(昭和43.8.29 生 39 歳/茨城県)
平成19年5月5日の昼、茨城県鉾田市の滝浜海岸で、潮干狩りにきていた母子が深みにはまり、流された母親の叫び声を聞いて、海へ飛び込み母子2人を救助した。また、その直後、近くで男児が流され悲鳴をあげているのに気づき、泳いで救助し3人の命を救った。
推薦者:茨城県小美玉市
5月5日午後0時頃、小野木さんはゴールデンウィーク中で潮干狩りでにぎわう鉾田市滝浜の海岸に家族と遊びに来ていたところ、男児(7歳)が深みにはまり、それを助けようとしていた母親(39歳)も溺れかけていた。
母親の叫び声を聞きこれを目撃した小野木さんは、棒やロープなどを探す余裕がなかったため、迷わずTシャツにジャージ姿で水深1.4メートルほどの海へ飛び込み、男児を浅瀬に引き上げた。
母親はさらに沖へ流され、浅瀬に連れてくるのは無理と判断した小野木さんは、ヘッドランド(人工岬)の方向へ誘導し、波消しブロック沿いから押し上げて救助した。
さらにその直後、近くで男児(9歳)が波に流されながら悲鳴をあげているのに気づき、すぐさま泳ぎ侵食防止用のヘッドランドに引き寄せ救助した。この男児は、母子の救助を見ていたもので、離岸流に片方のスリッパを流され、それを追いかけるうちに岸から50メートルほど流されたものであるが、小野木さんは母子2人を救助する際、海水を飲み体力も消耗し、酸欠状態でありながら男児1人も救助した。小野木さんの衣服は、波消しブロックで擦り切れ、身体もすり傷で流血していた。
現場は、ヘッドランドを整備している海岸・鹿島灘で、付近は岸から沖へ向かう海流(離岸流)が発生しやすく地元鉾田署の調べでは、過去5年間管内の海岸で起きた水難事故の6割以上がヘッドランド周辺という大変危険な場所であった。
Mr. Yasuhiro Onoki
(born August 29, 1968 [39 years old] ; Ibaraki
Prefecture)
Around noon on May 5, 2007, Mr. Onoki heard the cries
of a mother who, together with her child, had fallen into deep water
while digging for clams at Takihama beach, Hokota City in Ibaraki Prefecture.
Both were swept out to sea. Mr. Onoki dived into the water to rescue
the mother and her child. He then heard the cries of a nearby boy who
had also been swept away, and he swam out to save the boy as well.
In the end, Mr. Onoki rescued three people.
Recommended by: Omitama City, Ibaraki Prefecture
受賞の言葉
この度は、大変素晴らしい賞を頂き有難うございました。私は人命救助でしたが、受賞式典に招かれていた全国各地(世界)で様々な分野で社会福祉に貢献している方達と同席出来た事を誇りに思います。これからも自分のペースで困っている人に手を差し延べて行きたいです。