株式会社 レキオス
代表取締役の宜保文雄社長自身が母子家庭で育ち、住まいの確保に苦労した経験から、貧困層や母子家庭、児童養護施設卒業生、高齢者、障がい者等で、保証人が立てられない、家賃滞納のリスク等から賃貸契約が難しい人の為に、家賃債務保証制度を通じて、誰もが安心して円滑に入居できる仕組みを沖縄県に広く普及させてきた。2005年障がい者自立支援法の成立後、家賃債務保証業者の認定を受け、3年後那覇市と連携し、居住サポート事業をスタートさせ、家主側の不安を解消する為に不動産ネットワークを活用し、受入れの理解促進に尽力し、借り手となる障がい者の部屋探し・家賃債務保証・24時間相談を行う。また、2014年からは、児童養護施設や自立援助ホーム出身者を対象に、巣立ちサポート事業を独自に立ち上げ、同じく貸し手借り手の双方に寄り添っている。この様な活動を通じて直面する新たな問題に対しても、社長以下従業員が次々に新事業を立ち上げ、手厚くフォローを行っている。
この度は、大変栄誉ある社会貢献者表彰を賜りまして、誠にありがとうございます。受賞におきましては、私どもの事業に関わって下さった全ての関係者の方々のご協力、そして温かな励ましのお蔭と考えております。改めて深く感謝申し上げます。
私どもは『住みよい社会づくり』を企業理念に掲げており、事業を通じて様々な社会課題の解決に向けた取り組みを行っています。創業のきっかけは、私自身が母子家庭で育ち、住まいの確保に苦労した経験からでした。〝幼いころの自分と同じ様な境遇の人でも、夢や希望を抱ける社会を創りたい〟そんな想いで今から36年前に全国的にも機関保証がまだ珍しい中、沖縄県で初めて家賃債務保証事業を立ち上げました。
家賃債務保証は、お部屋を貸す側と借りる側、双方にとっての安心をお届けする事と、『入居者の住まいを守る事』が最大の役割です。その為、生活困窮の兆候ともいえる家賃滞納が起きた場合は、退去へ向けての手続きではなく、安定的な日常生活への立て直しを伴走します。家計相談や、必要であれは関係機関の支援制度・窓口へつなげる他、社会福祉士など専門知識を有する職員による個別支援も行います。民間企業ではありますが、社会保障の一端を担っているという自負と責任の自覚を持って日々取組んでおります。
そして去年は、居住支援法人の指定を受けました。これまでの支援経験を活かしながら、入居中の見守りや生活相談、緊急対応など、居住支援の幅を更に広げていき、多様化する住まいに関する相談に対応していきます。また、弊社では情報通信事業や総合不動産事業も手掛けており、長年培った不動産のノウハウを通信と融合させたIoT賃貸マンションを展開する他、見守りセンサーの自社開発にも着手し、実証実験に乗り出しています。この様に、暮らしの中に通信技術を取り入れる事で、日常が便利で快適になるだけではなく、防犯や見守りといった、安全で安心な生活を営む事ができます。高齢者だから、身寄りがいないから、と入居を拒むのではなく、住宅環境を整える事で入居者も家主様も安心して住まい確保が実現できる社会を目指しています。
我社のすべての事業活動が目指す先にあるものは『住みよい社会づくり』です。これは私ども単独ではなく、様々な企業・団体・行政等との枠を超えた協創、そして地域の皆様と手を携えて実現するものです。これからも自らのパーパス(存在意義)を根底に置き、周囲を巻き込みながら、新たな挑戦を続けてまいります。
代表取締役 宜保 文雄