井口 彰
兵庫県加古郡稲美町の天満東小学校や稲美中学校の通学路で、毎日天候に関係なく集団登下校する子どもたちを、愛犬と共に見守る活動を40年間続けている。子どもたちからは「おはようおじさん」と親しみを込めて呼ばれている。
当時小学生だった娘さんが登校する通学路の交通量の多さや道の狭さに不安を感じ、車の通りが多い交差点で立ち番(見守り)を始めた。今でこそ子どもたちの見守り活動は一般的だが、当時は子どもたちに関わる犯罪も報道も少なく、地域では理解されずに一部では誤解もあった。しかし、学校関係者や自治会などとの会話で少しずつ毎朝の立ち番の必要性を理解してもらった。子どもたちも慣れてきて挨拶もするようになった。
15年程前から、愛犬も一緒に立ち番を始めたところ、今まで以上に子どもたちの笑顔と元気なあいさつが返って来るようになった。愛犬の効果は抜群で、警察主催の交通安全教室等で引っ張りだこになり「交通安全啓発犬」の委託を受け、地域の交通安全、防犯広報にも役立っている。
この度は、社会貢献者表彰という栄誉ある賞をいただき、式典当日には安倍昭恵会長より直接いただいた折には緊張いたしました。これまでの地道な活動に対して評価いただきましたことは、私にとって一層の励みとなります。大変恐縮いたしますが、これまでの日々に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
私は、幼・小・中学生の登下校の見守りをし、41年目となります。登校時には、私が「おはよう!今日も元気にいってらっしゃい」と声をかけると同時に、私自身も子どもたちから元気をもらう毎日です。そして、下校時には、小学校正門前で、「さようなら」のあいさつを子どもたちと交わし、近所の子どもたちと一緒に下校します。
稲美町の「安全・安心・住みよい町づくり」スローガンのもと、校門を一歩出ると、地域が守る、そんな思いから少しでも防犯、子どもたちの見守りとなればと願い、取り組んできました。私は、子どもが大好きです。そんな子どもたちが、安心して登下校できるよう、目配り、気配り、思いやりの精神で、小さなことは自分で正したり、道路の危険カ所改善要請をしたりもし、みなさんにご協力もいただきました。
授賞式では、世界中で活躍されております方々の紹介をスクリーンで拝見しますと、ボランティアとして以上の大変なご苦労をされていることに感銘を受けました。また、表彰武のみならず記念撮影にも快く応じてくださった安倍昭恵会長との1枚の写真そしてコンサートを聴きながらの帝国ホテルの美味しい食事を頂き、身に余る光栄でした。末尾になりましたが、この度ご推薦いただきました永嶺様、審査委員の方々、社会貢献支援財団には、深甚なる謝意を申し上げます。
この度は、誠にありがとうございました。