この度は、このような栄誉ある賞を頂き、関係者一同、大変嬉しく感じております。本当にありがとうございます。また、ご支援者やボランティアの方々、国内外の全てのスタッフを始め、活動に関わって下さった全ての関係者の方々に深く感謝申し上げます。
　特定非営利活動法人チャイルドドクター・ジャパンは、2000年、大阪にある医真会八尾総合病院の院長（当時）であった医師の森功が設立した国際医療支援団体です。これまで、国内外での緊急支援活動や、ケニアでの医療支援活動に20年間携わって参りました。

活動当初、ケニアの首都ナイロビにあるスラム街（貧困地域）における調査で、経済的な問題で、病院への交通費や医療費が支払えず、医療にアクセス出来ない子どもたちが沢山いることが分かりました。

そうした交通費や医療費を確保する為、日本を中心とした各国から継続的な支援を募る為、株式会社メディアライツ（佐藤順治COO）社の無償協力を得て、「チャイルドドクターシステム」という手紙交流プログラムを構築しました。このプログラムでは、1300人の翻訳ボランティアが、日本のご支援者とケニアの子ども達を手紙で繋いで下さっています。今も、子ども達の日常や医療レポートを、毎月1000通以上、ご支援者に送り続けており、この結果、平均95％のご支援者の方々が、継続して子ども達の支援を続けて下さっています。

現在では、スラム街に暮らす子ども達に限らず、孤児院に暮らす子ども達、HIVに感染した子ども達、心臓病を抱え手術が必要な子ども達、透析が必要な子ども達、脳性麻痺でリハビリが必要な子ども達に、医療サービスを提供しています。これまで、システムを通じて、医療へアクセス出来た子ども達は、延べ10万人を超えました。

最近では、こうしたシステムの利用にとどまらず、各種アプリを活用した活動へと展開していっています。例えば、処方箋をスマホアプリに送信することで、4時間以内に患者宅に薬剤師がバイク便で薬を届けたり、患者宅から病院への患者搬送を、タクシーアプリで実施したり、食料援助をする際、スマホアプリで現金給付したりしています。

この受賞を機に、上記システムを他団体へも提供し始めました。10年後、世界中の団体がこのシステムを利用し、多くの子ども達が、医療や教育、給食等をプログラムを受けられる日を夢見て、活動を続けていきたいと思っています。

尚、副賞は、心臓弁置換術が必要なジュリア・ケムントちゃんの手術代に使わせて頂きたいと思っております。

本部統括・理事　宮田 久也

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  スラムでの食事風景
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  現地調査風景
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  子どもの登録風景
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  手紙交流の様子
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  診療所風景
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  無料診察券配布