2019年2月 広島県の更生保護施設「呉清明園」を訪問
2019年2月、広島県呉市にある、第51回社会貢献者表彰の受賞者「更生保護法人 呉清明園」を訪問しました。
更生保護施設とは、
犯罪をした人や非行のある少年の中には、頼ることのできる人がいなかったり、生活環境に恵まれなかったり、あるいは、本人に社会生活上の問題があるなどの理由で、すぐに自立更生ができない人がいます。
更生保護施設は、こうした人たちを一定の期間保護して、その円滑な社会復帰を助け、再犯を防止するという重要な役割を担っています。
私たちのごく一般的な日常生活では、あまり関わることがない施設かもしれませんが、社会にとっては必要な施設であり、とても大事な事業なのです。
犯罪率は下がっても累犯者が多い現実
今回訪ねた「呉清明園」は、呉市内から車で10分程のとても静かなところにあります。
昨年(2018年)の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)では氾濫は免れたものの、隣を流れる川には今も大きな岩がゴロゴロ流れてきた跡が残っていました。
理事長からは、社会貢献者表彰の受賞のお礼と、表彰式典では数多くの社会貢献の形があることを知り、大変勉強になったこと、帝国ホテルに宿泊できた事、全てが夢のような二日間で準備頂いた皆さんに心からお礼を申し上げたいとお言葉を頂きました。
また、施設長からは、この施設の長い歴史と現在の利用者の様子、いま更生保護施設が抱える問題等の説明を受けました。
より安全な社会へと向かって、犯罪率が下がり、犯罪者数も減っていくのは一見すると良いが、逆に累犯が多く、更生が困難な人が多くなっているとのこと。それが昨今感じている実情なのだそうです。
この施設の収容人数は最大20名で、現在は17名の刑務所を出た成人男性が暮らしています。
利用者の園生に少しだけお話を伺いました。あとから理事長に聞いたところによると「直接手を取って話を聞いていただき感激しました。今後、失敗は繰り返さないと、決意を新たにしました」とのことでした。
最後に、会長安倍が施設前に記念の植樹を行い、短い時間でしたが呉清明園の訪問を終えました。
訪問を終えて
こうやって受賞者の活動場所へ伺うことで、この呉清明園のスタッフの皆さん、推薦してくださった方々、この施設の向かいにあった障がい者施設の方々など、社会の安寧や幸福のために真摯に取り組んでいらっしゃる多くのみなさんの姿を見ること、そして生の声を聞くことができます。
これからも出来る限り受賞者の活動先の訪問を続けていきたいと思います。